亀山Pです。久しぶりに本格的なリビルド作例をやりましたのでご紹介します。
リビルド作例:コマンダー・ウェアウルフ
ヴァンガード・リーダーをベースに小加工を行いました。
使用しているボディ自体はヴァリアントと差はないのですが、下地処理が楽な白い成型色が良かったというのがヴァンガード・リーダーを使用した理由です。
髪型パーツはウルフさんを使用。
額に3mm穴を開けて帽子を装着できるようにしているほかにも
肩アーマーが髪に干渉しやすかったので、画像の斜線部分をエッチングノコで丁寧にカット。少し動かしやすくなる程度の加工ではありますが個人的にはやってよかった部分。
髪の色はフレームアームズ・ガール轟雷のブロンドベースをメインに使用。
シャドウには上記カラーにオレンジを足して濃くしたものを吹き付け。
最後にパールホワイトでコートしています。
このパールコートは佐伯リツカのデコマスでも行われている工程でキラキラ感が美しくおすすめです。
コマンダー・ウェアウルフ【制圧モード】
本体だけだと寂しかったので武装も作ってみました。
ガトリングガンはシルバーの上からクリアーブラウンを塗装。少し汚れたイメージにしたかったので茶色系に振りました。
その他にもボムセットのパンツァーファウストを塗装。ベースはガトリングガンと同じ色ですが弾頭をヘキサレッドで塗装してアクセントにしています。
記号としてカッコイイ十字架型の複合兵装「グレイヴアームズ2」はメタモルフォーゼユニット版のクリアーレッドに合わせて本体部分をヘキサレッドで塗装。軍服のヘキサグリーンとの対比でカッコよく決まっているのではないでしょうか。
グレイヴアームズ2はボムセットのウェポンラックを使ってマウントしています。
ウェポンラックの基部は軸の角度や長さを変更するために一度切り落としています。
ランナーなどを加工した3mm軸は基部に真鍮線を刺してから3mm軸を接着することで強度を高めています。
取り付けてみるとこんな感じ。
ハンドガンはブラックで塗り分けすることで情報量を増しました。
着帽時と脱帽時の両方で飾れるようにしたかったのでアレンジウィッグ版のウルフレイヤーカットも使って二種類の前髪を制作。
今回はバトルシーンを想定した表情パーツが欲しかったので別の商品と組み合わせてオリジナルで制作してみました。
亀山P流 フェイスパーツの作り方~
私が最近やっている作り方をご説明します。
基本的には1工程ごとにセーブするような気持ちで「失敗したらやり直せる」状態にするのが重要です。Ctrl+Zで戻れるって安心感ありますよね?模型製作でもリカバリができるようにすることですべてを一からやり直さないといけないという「致命的な失敗」の確率を下げるためにこのような手法にたどり着きました。
また私の場合は全塗装のボディと組み合わせる前提なので成型色の上から直接デカールを貼ることはあまりやりません。パーティングラインを丁寧に消してスキンカラーで塗装した後は光沢クリアーでトップコートを吹いてセーブします。
そしてデカールを貼ったらまたトップコートを吹いてセーブ。アイデカールマスターを使えば左右のバランスを調整するのもやりやすくなりますし、場所調整に悩む時間が短くなるので時間のない時にも重宝します。
口を閉じた表情であればスミ入れの要領でちょちょいとやればいいのですが、叫び顔や口の開いた笑顔などでは歯と口の中を塗装する必要があり難易度が高くなります。
私はエナメルの筆塗りが苦手なので塗装時にムラや塗膜で厚くなり凹凸が出てしまうことが多く、エナメル塗料をエアブラシで塗装する手法を使っています。
それでは口の塗装を解説していきます。
まずは歯の部分を覆うように大雑把に白を吹いて、不要な部分をエナメルシンナーで拭き取ります。この後に光沢クリアーでセーブするので拭き取り残しが無いようによく確認します。
私の場合は良く見えるように模型用のルーペ(10倍に見える拡大鏡)を使うことではみ出しなどをチェックします。このルーペがあるとデカール貼りなども楽にできるようになるのでクォリティを上げたい&時短したい人は持っておくと便利ですよ。
次は口の中の色をエアブラシで塗装します。
【口の中の色について】
口の中の色はピンクをベースにほんの少しの赤とオレンジを足して色の方向性を調整(サーモンピンクのようなイメージ。そこに白で明度調整していきます。
口の中をビン直の赤で塗ってしまうと血のように見えて個人的には怖く感じるのでアニメ的な表現にする意味でも上記のような色を使っています。
歯の上や口の周りを歯の塗装工程と同じくエナメルシンナーで拭き取ります。使用している道具は綿棒や面相筆です。口の周りなど面積の広い箇所をふき取る時は綿棒、歯など精密な作業が必要な個所は面相筆にエナメルシンナーを少ししみこませた状態で少しずつなぞって削っていく(ピンクの下から白が出てくる)イメージです。
歯と口の中が綺麗に塗装できたらつや消しクリアーでトップコートします。
仕上げ工程です。頬を赤くすることで表情が柔らかくなるので画材店で購入したパステルを紙ヤスリにこすりつけて粉状にしたものを綿棒でなぞってポンポンと軽く頬に乗せることでフィギュアのようなチーク表現ができます。個人的にはあまり濃くなりすぎないように気を付けています。
以上で完成になります。工程ごとに光沢クリアーを吹く+乾燥時間が必要など正直面倒に思うことが多いため、まとまった数(私の場合は10~20個くらい)を同時に制作することで乾燥時間の省略をするのも良いかもしれません。私の場合、創彩少女庭園の箱側面にある目線変更デカールの使用例のために制作することが殆どですが、その後の撮影時に色々な表情や目線の種類があることによってポージングやシチュエーションなど表現の自由度が飛躍的に高まるのでどんどんオリジナルの表情が増えていっています。
ということで完成した「コマンダー・ウェアウルフ」の表情パーツです。
ウルフさんのコトブキヤ購入特典であるショートヘアアレンジパーツを使ってみました。
髪の毛は轟雷【創彩少女庭園の姿】というイメージで塗装。
FAガール轟雷の元ネタとなっているフレームアームズ「轟雷」は正式名が三二式一型 轟雷であり英語名が32M WEREWOLFというところを踏まえた作品名としました。
この特典(前髪は付属しません)は創彩少女庭園のショートウィッグAという商品の成型色違いなのですが
解像度、密度感共に高くオススメです。
可動を重視したマリオネットスタイルとの相性も良く製品画像でも使用頻度が高いアイテム。特典が手に入らないという人は単品販売のウィッグを探してみることをお勧めします。(2個入っているのでカスタムもしやすい)
グレイヴアームズ2はヘヴィウェポン版の1に比べて軽量化&ボリュームも抑えられているのでちゃんと自立できました。
そしてフル装備。ガトリングガンの持ち手部分を脛に押し付けることで重心のバランスを取っています。
引きの構図では気づいてもらいにくいハイヒールのドアップ画像。
イイですよねハイヒール。
全体的にはつや消し仕上げなのですがクリアーパーツやハイヒールのみ光沢仕上げにすることで素材の違いを演出するのが楽しい……
最後に
コマンダー・ウェアウルフ【ネイキッドフェイスVer.】
ヴァンガード・リーダーに付属するネイキッドフェイスを使うと創彩少女庭園付属の表情よりもリアルな感じがしますね。
眼球が可動することで目線を自由に変更できるので1個で複数の楽しみ方ができます。
とはいえ口の表情は1種なので感情表現を豊かにしたい人は創彩少女標準のものを使うなど好みによって使い分けていただけると幸いです。
いかがでしたでしょうか?
今回はペネトレイターと同じヘキサグリーンを使ってミリタリー系のリビルド作例となりました。制服系は色味を変えることで異なる職業をイメージさせることができるのでアレンジするのが特に楽しい素材になりうると感じました。
「偽りの世界を再構築せよ」というメガロマリアのキャッチコピーのとおり、皆さまもぜひ世界観ごと自由に再構築(リビルド)してお楽しみください。
過去のリビルド作例リンク集
①プリンシパルのテストショットが届いたのでまどかをスーツアクターにしてみた♪
④リビルド作例オリジナルアナザー「アドミニストレーター/チャリオット」
⑤簡単作例「ルビーアイ」でリビルドしたい!素組画像もあります
ではまた。
企画/作例:亀山P
© KOTOBUKIYA