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【原型師インタビュー】ARTFX J ニコラス・D・ウルフウッド TRIGUN STAMPEDE Ver.
イントロダクション スタッフM: インタビュアー改め、スタッフMが今回も服部さんにお話を聞いていこうと思います。 服部さん、本日はお時間をいただきありがとうございました。 また話す機会ができて本当にうれしいです。今日のインタビューのテーマは服部さんが原型師を務めた ARTFX Jニコラス・D・ウルフウッドTRIGUN STAMPEDE Ver. です。 このインタビューの一つのきっかけになったのは私とこの原型の出会いです。2025年2月に開催したコトコレ( ※展示イベント「コトブキヤコレクション」の略称 )でこの原型を初めて見ました。正直いうと本当に感動しましたよ。真正面から写真を撮りたくてしゃがんで撮ってしまいました。それだけでは満足できず、どうしても上からとか、ちょっとした角度からも撮りたくて… でもそこは原型を動かせないので… 服部: 自分が動くしかない スタッフM: そう、でも絶対に私のうしろに並んでいる人たちは「この人なにやっているの?」と思ったんじゃないかな… 服部: 実はこのブログのスタッフMさんでした。 スタッフM: (笑)このブログを読む人は「あのへんな人はスタッフMだった」と思っていただければ。あそこで公開されると知っていたけど、現物をみたときにあんなに興奮するとは思わなかったです。 服部: ありがとうございます。うれしいです。 スタッフM: そもそもコトコレで公開されることは知っていました? 服部: もちろん知ってますよ。コトコレのために準備していたんで。だけどよく間にあったなって。あとお客さんも写真を撮ってくれて、SNSあげてくれてそれを目にするじゃないですか。それは凄く嬉しいですね。 スタッフM: 先日のARTFX J ヴァッシュ・ザ・スタンピード -The Gunman in Black- TRIGUN STAMPEDE Ver.について話した時に、服部さんのトライガンの最初の出会いは漫画やアニメではなく、フィギュアだったと伺いました(笑)。 そもそも最初の出会いはどのキャラクターのフィギュアだったのでしょうか? 服部: それは間違いなくヴァッシュで。 赤いでしょ。バッと目に入ってくる。この全身を赤で包んだキャラは何だろう?ってなるじゃないですか、何にも知らない時に見たら。それでよく見たらめちゃくちゃカッコいいんで。もう完全にヴァッシュですね。 スタッフM: でもその後他のキャラクターのフィギュアも買ったんでしょう(笑) 服部: 海洋堂のアクションフィギュアとか胸像とかはおおよそ全部。 トライガンを作っている造形師さんって当時も今も凄い方が多くて。 壽屋もお世話になっている浅井真紀さん。それからヤマグチ式可動の山口勝久さん。胸像やビネットの榎木ともひでさん。名立たる原型師さんがトライガンを作っていたんで。やっぱり魅力的ですよ。 スタッフM: そのすごい方々の作品に憧れたんですね。 服部: 今も憧れてます。 スタッフM: 服部さんのキャリアで重要なタイミングですね。この質問をしたかった理由は、もしかして最初の出会いはウルフウッドだったのかなと思ったので。 服部: ウルフウッドも同時だけどね。 あと、マクファーレンもヴァッシュ出してたでしょ、アクションフィギュア。あれも強烈で。 スタッフM: よく手に入れましたね。 服部: 日本は手に入りやすかった。あれも凄いフィギュアでしたよ。 スタッフM: コートがね、かっこいい。ヴァッシュの赤いコートはやっぱり最初に印象に残りますね。色だけではなくディテールも頭に残りますよね。 服部: そう。 スタッフM: ありがとうございました。そもそも「最初の出会い」の話している理由はスタンピードのウルフウッドとの最初の出会いについて少し伺いたいことがあるからです。まず、「TRIGUN STAMPEDE」を初めて見た時に、ウルフウッドの新しいデザインがとても好きだった。すごく気に入ったポイントはあのちょっとだけ短いズボンで、これはマニアックな話ですけど、軽い黒い靴になったことに関してすごくうれしくって、最高だなと思いました。服部さんはいかがでしたか。 服部: あれ、カンフーシューズと言われていて。カンフーってわかります?ブルース・リーとかジャッキー・チェンの。 スタッフM: あー、そうか初めてわかりました! 服部: と、丈の短いパンツというか。これはアニメのデザイン考えられた方が、ファッションのトレンドにすごい敏感な方で、たぶん取り入れたんじゃないかなと思いますね。 スタッフM: 細かなディテールですけど、すごく大事ですね。 服部: 足首も見えますから。 スタッフM: そうですね(笑)そこで雰囲気が変わるので私はすごく好きです。 服部: 凄いおしゃれだなと思います。 スタッフM: ありがとうございました。 すこし話題を変えますが、今回はARTFX Jニコラス・D・ウルフウッドTRIGUN STAMPEDE Ver.の彩色原型をインタビューで使えなくて。今日のインタビューに使っているのは実は私がコトコレで出会った原型です。なぜ使えないかというと、嬉しいことに現在(インタビュー当時)池袋で開催されている TRIGUN STAMPEDE EXIBITION に飾られています。私はまだ見に行けてないですが、服部さんもう見に行きましたよね?(笑) 服部: 行きました!このインタビューを行っているのがTRIGUN STAMPEDE EXIBITIONの真っ最中(笑) このブログが公開される頃には池袋での展示は終わっていると思うんですけど、ウルフウッドのデコマス(※彩色原型)が今会場にあるので、今日用意できるのがこの原型のみなんです。 ぼくは2日目に行きました。開催初日は金曜だったので仕事してますから行けなかったですけど、土曜日にはすぐ行きました。 スタッフM: 私もすぐ行きたいです!! 服部: うん、すぐ行ったほうがいい(笑) スタッフM: その関係で私はまだデコマスを見ていないので。 服部: 感動しますよ。 スタッフM: だと思いますよ。次に写真を撮る時はうしろに並んでいる人に気を付けます(笑) 服部: あとピースブリンガーの展示も実現してしまったので! 前回の黒ヴァッシュの話をしている時は本当にわからなかったから(笑) スタッフM: そうですよね。当時展示されるかどうかまだ何もわからないままでピースブリンガーの話をしましたね。ヴァッシュのフィギュアを作った時のために作ったレプリカ。結局私もすごく気になっていて、展示初日の朝からピースブリンガーが展示されているかどうかをネットでずっと調べてて、やっぱりあった! 服部: あった!しかも行ってみたらすごいイイ所に展示されていて。 スタッフM: どのへんでした? 服部: 入ってすぐですね。冒頭のあたりに置いてあります。 凄くありがたいです。 スタッフM: トライガンのファンは皆さん見たいと思います。ピースブリンガーは作品から切り離せないので、しかもあのスケールで見る機会も少ないと思います。ニコラスの彩色原型だけではなく、ヴァッシュのピースブリンガーのレプリカも展示されたんですね。 服部: 無事に展示されてます!(笑) スタッフM: 不思議な縁ですよね。あの時たまたま服部さんの作業デスクにレプリカが置いてあって、それを見て「なんだこれ」と思って。 服部: 社内に置いてあったものがね。 スタッフM: それで気になって インタビュー で質問したので。 服部: 見事に旅立って展示されていました。 スタッフM: 奇跡的な出来事ですよね。 服部: 本当に! スタッフM: ありがとうございました。それでは今日の本題に入りたいと思います。 トピック1: 奇跡のポーズ スタッフM: ここは本当に話さないといけないテーマで、私が原型見て感動した理由とも関係あると思います。個人的には今回は「奇跡のポーズ」だと思っています。すごく説明しにくいですが、ウルフウッドらしさがしっかり表現されていて、その性格もこのポーズから感じます。どのようにこのすごいポーズにたどり着いたかについて詳しく聞きたいです。 服部: 実は企画コンセプトの段階で3種類のポーズ案を出していたんですよ。 2023年の6月に案を出したと思います。その中から今のポーズ案に決めました。これは企画担当の内藤さんと意見が合致して、コレでしょう!というので、今の構成に決まったというような感じで。 オレンジさんの設定資料の中にあった設定画からほぼそのまま、ポーズはいただきました。 で、これもトライガン展に繫がるんですけど、この設定画がしっかり展示されていたんですよ。行った方は、あれ??これフィギュアの元になってるやつじゃない!?って気づかれた方も結構いらっしゃるんじゃないかな。 スタッフM: 奇跡のポーズがどこから来たかわかりました! 服部: おそらく内藤先生が描いたものではないかと思います。線の描き方とか注意書きのコメントとか。ぼくも確かなことは言えないんですが。 スタッフM: だからこんなにウルフウッドらしさとかオーラを感じる。感動的です。 もちろん見せてくださった他の案もかっこいいけど、よく見ると全然違います。 服部: 採用しなかった案2つはパニッシャーがほぼ地面に接しているんだけど、作ったやつは完全に上にバンっと担いでいるので。もう圧倒的に違うオーラがコレにはある。 スタッフM: ここが今回の「鍵」になっていると私は思います。この素晴らしいイラストを立体化するために原型師はどの角度からも造形としての完成形を想像しないといけないので苦労したではないかと思いました。 ※設定資料 ※完成された原型 服部 当然(笑)はい。 でもそれが原型師の仕事なんですよ。イラストから、フィギュアとして、立体として、あらゆる面から見てカッコイイ風に作るのが今の原型師の役割…かなと思うので、ぼくはただそれを全うしました(笑) スタッフM: 普段このポーズをしている人を見かけることはないですからね。こんな大きなものを持っている人のあらゆる面を想像しないといけない。例えばこの服の動きも考えないといけないので大変では? 服部: そもそも実物大のパニッシャーが用意できないからマネも出来ないですよね。 スタッフM: 確かに。今回のフィギュアは「大きなものを持っている」。しかし私はこのフィギュアの顔や体からは「重くてつらい」といったような印象を全然受けなかった。なんかバランスよく担いでいると思います。 服部: パニッシャーを難なく扱うのがウルフウッドじゃないですか。これ扱いづらそうにしてたらカッコ悪いし。やっぱり手慣れた感じで、軽々とではないけど、ヒョイっと操作しちゃうのが、やはりウルフウッドなのかなと。その感じがフィギュアにうまく落とし込めているといいなと思うんですけど。 スタッフM: ポーズがすごくウルフウッドに合っている。だから奇跡のポーズと感じる。でもさらに言うと、このポーズのおかげでウルフウッドもパニッシャーもどんな角度からでも楽しめる。そういう意味でフィギュアをコレクションしている人でも、ウルフウッド好きな人でもこのフィギュアで楽しむ要素は多いと思います。 服部: ありがとうございます。 スタッフM: このポーズをどうやって作ったか知れてよかったです。ありがとうございました。 ここまでポーズ全体について話しましたが、次はフィギュアの顔を見ていきましょう。 トピック2:スタイル 目 スタッフM: アニメを見た人ならわかりますが、ニコニコしている場面が多いにも関わらずニコラスは心に大きな傷を負ったキャラクターです。このフィギュアの目の奥からは真剣、または本気をだして戦う時のニコラスという印象をうけました。やっぱりその意図だったですか? 服部: もちろんそうで。こんなにパニッシャー全開にしちゃってるんだから、戦う気はもう満々でしょう。それはウルフウッドの性格というか。ヴァッシュよりも前に出て、まずやっちゃうっていう、そういう雰囲気を出したかった。 スタッフM: その雰囲気は本当に出せていると思います。二人の「闘う」に対しての姿勢。ヴァッシュはできるだけ「闘い」を避けたい。 一方でウルフウッドは「闘う」と。それは目を見ても分かる。この目はとても好きだったところの一つです。目と顔で強いキャラクターの繊細なところを表現するのは難しいけど原型師はそれ常に考えているんですね。 服部: 物語を知っている方ならわかると思うんですけど、ヴァッシュとウルフウッドでは考え方が本質的に違うじゃないですか。だからこそぶつかることもあったし。そういうキャラクターたちなので、そこの違いもうまくフィギュアに表現できているといいなと思います。 スタッフM: ありがとうございます。 サングラス スタッフM: ウルフウッドというとすぐにサングラスのこと思い出す人が多いと思います。キャラクターの特徴の一つであるのですごく大事な部分となります。普段、人がサングラスを選ぶとき、自分の顔に本当に似合うものを見つけるまでには時間がかかってそんなに簡単に選べないと思います。 このニコラスのフィギュアの顔に似合うサングラスを作るのは大変だったのではないでしょうか。 服部: これは、メガネをかけているキャラをけっこう作ってきたこともひとつあるけど、それよりはまずアニメの設定がしっかりあります。アニメって凄い時間をかけて設定を決めて、それを絵に落とし込んで、それを我々はお借りしています。アニメの設定がその時点で完璧なので、ぼくらの仕事はそれをあますところなく、うまく再現するだけ。そうすることでウルフウッドのしっかりとしたサングラスになる。そういう所も原型師の仕事の内かもしれない。設定イラストを正しく守る。そうすると自動的に似合うサングラスになるっていう。だからスタッフさんが凄い。オレンジさんが凄いんですよ(笑) スタッフM: この原型と最初出会ったときにグレーなので目が見えないですが、このサングラスをかけている原型の顔はすごく印象的だったので顔だけの写真を撮りました。サングラスがすごく似合っているので。 服部: あともうひとつポイントがあって。原型ってグレーじゃないですか。透けてない。だから作るときは大変なんですよ。頭の中でサングラスは透明だと想像して、奥に目があると想像する必要があります。 スタッフM: すごい、目を想定して作らないといけない。 服部: デジタル上だと透けるように表示させられるんだけど、やっぱり現物でどう見えるかがイチバン大事なんで。そこはある程度先読みして、クリアパーツになったら目がどういう風に見えるか、というのは凄く考えて作っています。 スタッフM: その結果はこちらですね、彩色原型では見えるようになっています。 服部: サングラス越しの目があるでしょ。その目がどこに配置されているか。上なのか下なのかとか。ウルフウッドは上の淵のあたりに配置されています。原型の段階ではグレーで透けないので計算して作っています。 スタッフM: ありがとうございます。 髪の毛 スタッフM: 今回の商品には髪の毛の差し替えパーツがあると伺っています。 服部: 髪の毛の差し替えというのは、サングラス有り無しを再現するために前髪が2種類あります。 ここからは今このブログを読んでくれている方だけへの情報かもしれないんですが… サングラス有りの前髪とサングラス無しの前髪は少し造形が違うんです。これは技術的な側面もありますけど、この細かいパーツにサングラスを入れ込むって大変なんですよ。このサングラスをあらかじめとりつけた前髪がまずあります。 逆にサングラス無しのほうは、顔とのスキマ感が大きくなってしまうので、前髪の具合を少し抑えてあります。 スタッフM: そこでバランスを図っているんですね。 服部: そう。なんとなく外観は同じ感じがするんですけど、実は違いますよっていう。 スタッフM: 試行錯誤していますね。この髪はここの位置までとか、もうちょっと後ろに配置しようとかとか、そういうプロセスで(笑)。 服部: そうそう。それで2種類になっています。調整は大変でした、今思い出しましたけど(笑) スタッフM: ありがとうございます。 スーツ スタッフM: サングラス以外の特徴の話を続けると、ウルフウッドのもう一つの特徴はこのスーツの姿で、シャツとスーツのシワでキャラクターの動きを感じます。 服部: これはぼくがイチバン好きなところで(笑)ヴァッシュでもあるでしょ、シワが。 スタッフM: 質問してよかったです。(笑) 服部: 最近だとソフト上の演算とかでシミュレーションできるようなこともあるんだけど、ぼくは全部手作りです。 ただ、シワに関しては自分でポーズとってみて、どういうシワが出来るとかはやらないんですよ。やっちゃうとリアルではあるけど、ちょっと造形的に面白くない。それを見てただ作るだけになっちゃうし。 ぼくは自分で考えて、こういう動きしたら、こういうシワが入るかな?とか頭の中でシミュレーションして、自分で作り起こしていく。そのほうがフィギュアっぽくなるかなと考えています。だからぼくが作るシワはリアルに見えたら嬉しいですけど、全然リアルじゃなくてフィギュア用のシワ。造形的なシワにあえてしています。 スタッフM: 演出ですね! 服部: そうそう。演出。 スタッフM: 今の話はすごく大事で、私もあちこちにあるシワがすごく好き。原型師、アーティストはただリアルを再現するだけじゃなくて、想像しながら自分の手で作るのがすごく楽しいのかなと思いました。 服部: シワがカッコよく決まると動きも決まるし、とにかく自分としても満足できる、そういうポイントですね。それが手作りの醍醐味です。 スタッフM: 買ってくださる人は是非見てほしいですが、ただのシワじゃないですよ。 服部: リアルだとこんな風にはならないと思うんで(笑) 造形的におお!っとなってくれればうれしいです。 スタッフM: シャツのお腹にシワがあるから、お腹で身体のバランスを取っているんだなとわかります。ここは一つのポイントですよ、パニッシャーも担いでいるし。 服部: それで集中しているでしょ。 スタッフM: そうそう、目はやっぱりそこに行くので重要なポイントです。ありがとうございました。 タバコ スタッフM: もう一つ聞きたいのはタバコの造形についてですね。今回個人的に非常に気に入っているところは、このフィギュアではタバコを口ではなく手で持っていることです。 服部: これは社内でもタバコをくわえているほうが良いんじゃないの??っていう意見もあったんですけど、この構図だと手に持っているほうが圧倒的に全体のバランスがいいんですよ。上に大きなパニッシャーが配置されていて、下の左手には小さなタバコ。で、煙がフワっと流れている。その対比が凄くバランスがいいので。 タバコをくわえさせるのどうですか?って言われても、真っ先に否定しました(笑)ないです、ないですって。 スタッフM: 最初からなしだと思ったんですね(笑)。 前回インタビューでキューブを握っているヴァッシュの手の表現はすごく大事だという印象的な話がありました。今回は指でタバコを握っているこの手を服部さんがかっこよく作ってくれました。そこはいかがでしょうか。 服部: ウルフウッドの手ってパニッシャーを扱う人の手だから、ゴツゴツしてないと何となく説得力がないじゃないですか。だからゴツゴツした指にしてあります。 ヴァッシュよりもゴツく感じられるかな。どうかなっていう所ですけど(笑) スタッフM: そういうことでしたか!パニッシャーと関係あるからこのクセのある手の表現がある。納得しました! 服部: 指の関節、ふしぶしも表現してあげて、ウルフウッドっぽさを入れてあげてるっていう。 スタッフM: タバコだけを考えるんじゃなくて、キャラクターの性格、武器のことも含めてこの手を作ることに影響している。だからこんなかっこいい手ができているんですね。ありがとうございます。 謎の距離 スタッフM: 次の質問はすごくマニアックです。この原型と初めて出会ってからすごく気になっているところです。タバコと煙の間に微妙に距離があります。購入して下さる方はぜひ見てほしいのですが、この距離はすごく大事だなと感じています。「そこ見るんですか」と思う方もいると思いますが、いかがでしょうか。 服部: タバコの先端からつなげて煙を出そうって普通思っちゃうじゃないですか。 ところが技術的な面で言うと、そこにダボがつけられないんですよ。要するにタバコの先と煙の先端が繋げられない。しかも煙の始点先端はかなり細く表現したいので。 じゃあどうするかって言うと、もう離しちゃおうって。距離空けちゃおうって。じゃあ保持はどうするかっていうと、ダボをウルフウッドの太もものほうにつける。そうして距離を離すことで、タバコのヒュッとした空気感も出るし、繋げなくてもタバコの先端から煙が出ているように見えるし。一石二鳥というか。 スタッフM: これに対しては「綺麗」という言葉しか言えません。ちなみに今の話を受けて初めて気づいたんですけど、この煙の先端が鋭角に細くなっているのはすごくポイントになっていますよね。 服部: これは絶対やりたかった。細くしたかったので。 スタッフM: こんなにタバコの煙が綺麗なフィギュア初めてみました。それにこの小さな距離でこれだけバランスに貢献しているのはすごいですね。 服部: 距離をあけちゃったのはよくやったなあ、って。 5年前のぼくだったらくっつけちゃってたと思うんですよ。でもいやいやいやと、くっつけなくていいじゃないですかと気づけたのは大きかった。 スタッフM: 初めて見た時からあの「謎の距離」はなんでだろうと、これの意味すごく知りたかった。 服部: なんの疑いもなくタバコの先端から煙出てるって思うでしょ。 スタッフM: そうですね。なんの疑いもなくそう思います。 服部: それは発明でしたね。 スタッフM: そこから新しい技術が生まれた。 タバコとか、ちょっとした道具でカッコよさを見せるとか。例えばサングラスでカッコよさを付けるのは普通だと思いますが、こんなところでもカッコよさが出ます。 服部: タバコでも演出がね、できるんですよね。 スタッフM: ここは絶対に今日聞きたかったんですよ。読んでくださる方は「この人はマニアック」と思うかもしれないけど(笑) トピック3:パニッシャー 全開 スタッフM: 今まで「ポーズ」、「顔」、「手」、「スーツ」について話しましたがニコラス・D・ウルフウッドというキャラクターを「パニッシャーという武器」から切り離すことは不可能です。パニッシャーは一つのキャラクターのように沢山の魅力があります。 今回のフィギュアを初めて見た時に非常にうれしかったのはビームキャノンが目立っていて、「全開」の状況なのです。服部さんは最初から全部を見せたかったのですか。 服部: 気持ちとしてはもちろん見せたかった。だけどこれをまず作らなくちゃいけないというハードルが(笑) スタッフM: 技術的な理由ですか? 服部: そう、技術的な壁があって。ぼくは普段フィギュア作ってますが、こういうメカっぽい造形はそんなに作っていないんですよ。だからまず自分で作れるのかなって(笑) スタッフM: 最初は不安でした? 服部: 不安だったんです。でもやるしかないし、ほかのひとに委ねるのもヤだし、できれば自分で作りたい。ヴァッシュの時に銃は自分で作れたんですよ。じゃあそれと同じ要領でやれば作れるかな…たぶんって(笑) で、パニッシャーを展開してない状態でまず作ったんです。そこでまずバランスを見る。 これが展開したらどうなるか?という所から作りました。 今ブログを読んでいる方が画像を見られているかどうかわからないですが出力品がありまして。こういうのを最初に作りました。 スタッフM: プロトタイプですね! 服部: そう、プロトタイプ。でフィギュアのほうもポーズ付けてない状態で作ってるんですよ。で、ウルフウッドが動いたらどうなるか?パニッシャーが展開していったらどうなるか?というのをまず考えます。だから逆に閉じていくと、閉じたパニッシャーになります。 スタッフM: そもそも正しく閉められる・開けられることが出来るように考えないといけないんですね。 服部: 頭の中でシミュレーションすると正しく開閉できるはず。造形上の空洞は空けていませんが、展開を考えた上でのカタチになっています。 スタッフM: パニッシャーのすべてを楽しめるのは、このフィギュアの魅力のひとつになっていると思います。 服部: あともうひとつ。「劇場版TRIGUN Badlands Rumble」のウルフウッドでは布に覆われたパニッシャーだったんですよ。あそこで一回、布はやっているので、次のとなるとメカむき出しやらないとマズいでしょっていう、そういう思いもありました。 スタッフM: じゃあ服部さんがこのメカを全開しているパニッシャーを作るのはじめて? 服部: 初めて。こんなすごいの何度も作る機会ないでしょ(笑) スタッフM: 今回が貴重な機会だった。はじめて作ったのに魅力的ですよ。 服部: よくここまで出来ましたよね(笑) スタッフM: ありがとうございます。 操作性 スタッフM: パニッシャーの好きなところのひとつは、たとえば発射するためにグリップを操作しなくちゃならない、とか必要な部分を開けたりとか、ビームキャノンならこっちの所をスライドさせなくちゃいけないとか。ただひとつのボタンを押して発射するのではなくて、その操作性が凄く好きです。 服部: これはもともとの内藤先生のメカ描写がまず根底にあり、それを引き継いでオレンジさんがものすごい最新技術でアニメーションで動かしたっていう。この複雑なパニッシャーを映像で動かすってとんでもないでしょ。 スタッフM: シーンがありますね(笑) 服部: オレンジさんが今回一番大変だったんじゃないかなって思う部分なんですけど。で、それを立体にするのも同じく大変でした。 なんですけど、われわれ作業する身としては、そこが楽しむところかなって。大変だけど、楽しいでしょ?って。 スタッフM: ふふ(笑)そうですね。大変だからこの結果が出たと思います。 服部: やりきった時に、ああよかったなって思えます。 グリップ スタッフM: 買って下さる方にぜひ見過ごしてほしくないのは、私は勝手にドクログリップと呼んでますが、後ろにあるグリップを綺麗に握っている手です。そこが、ホントに綺麗に手が中に入っている。 服部: これはもうめちゃくちゃ大変で(笑) まずこのドクログリップに手が入らない。かつ、握りも決まっている、指2本2本と親指。これでいれなきゃいけない。グリップの大きさもあるし、厚みもあるし。 スタッフM: 厚いと握れない。指のポジションも。 服部: それで握らせないといけない。 あとドクロを左右対称で作ってないんです。わかります? スタッフM: もう少し詳しく! 服部: ドクロの模様・表情を左右対称にしてないんです。 おそらく設定では基本左右対称なんですけど、それだとこのフィギュアではゴツい指がうまく入ってくれないのと、あえて少し非対称にすることで、ドクロの表情に禍々しさが出ます。 スタッフM: 怖いドクロっぽさですね。 服部: あとこれをOKにしていただいたオレンジさんの懐の大きさだと思うんですけど。 スタッフM: ちょっとアレンジしないといけなかった。 服部: より邪悪なドクロに見えるのは、あえて少し非対称にした効果で、それで指も入るようにした。ちょっとした工夫ですけど。 スタッフM: ここは目立つポイントになりますからね。 服部: 画像だと非対称とかには気づきにくいと思うんですけど。 これもフィギュアならではの演出ですかね。 スタッフM: 少しアレンジしたことから魅力が生まれる。 服部: これを正確に左右対称にしてくださいってなるとこの手の表情が出ない。 今のかっこよさは出てなかったかもしれない。 スタッフM: 前からももちろん楽しいけれど、後ろのパニッシャーの腕の角度と握っている手も 購入されたらぜひ見て欲しい。 服部: よく担げましたよね、パニッシャー。 スタッフM: ウルフウッドっぽい手がドクロを握っているのがよく再現されています。ありがとうございました。 トピック4:パニッシャーの塗装 新しいパニッシャー スタッフM: これから少しパニッシャーの塗装についてお聞きしたいです。 フレームの黒と蛍光グリーンのパーツの組み合わせは非常に印象的な色合いですね。でもアニメで見ている色を塗装で再現するのはいかがでしたか。 服部: 今回も塗っていただいた方はヴァッシュと黒ヴァッシュと同じ彩色師さんなので、まずはそこの信頼ありきです。シリーズで3つ目という安心感もありますね。 色味の細かなところは「いかに見栄えよく塗るか」みたいなところなので、ただのブラックやグレーではなくて、メタリック色を混ぜてます。 スタッフM: フレームの所は反射しないけど、メタリックな感じが伝わります。スーツの色味とも全然違う。 服部: スーツの色合いとの対比もあります。 スタッフM: 個人的にとても好きだったのはフレームのあちこちに黒の塗装が剥げていて、蛍光グリーンが見える小さな傷。例えばビームキャノンのマズルの近く。無傷のパニッシャーだと魅力的に感じないと思います。 服部: 汚しとしてね、入れています。 スタッフM: この汚し塗装の所が凄く魅力的です。 服部: これもめちゃくちゃ大変で。作るのも塗るのも大変じゃないんですけど、量産すると考えた時に大変(笑) で、まずこの汚しが入る部分、いったい何か所あるんだろうって。 スタッフM: 結構な数ありますよね。 服部: そう。それで開発チームに相談して、何か所なら量産で入れられますか?って聞きまして。そしたらおよそ40箇所以内ならおそらく可能ですって。しっかり事前に打ち合わせで決めてもらったんです。 それでぼくのほうでまずどこに汚しを入れるか、事前にシミュレーションしたんです。それがこの赤い色を付けたところなんですけど。 ※塗装チーム用に、量産可能な箇所に汚し塗装を想定してあらかじめ印を施したパニッシャーの原型見本 スタッフM: この赤いのが、シミュレーションのためなんですね。 服部: で、40箇所とは言え、塗ってみると意外と少ない(笑) スタッフM: 数字としては大きく思えますけどね(笑) 服部: なので効果的に見えるように、だいたい40箇所配置して、それで塗ってあるっていうのは今回けっこう大事なポイントですね。 スタッフM: 原型の段階でマズルとかバレルとかフレームの所にシミュレーションしたと。 大変ですね、見栄えよく見えるようにしないといけないから。 服部: そうそう。彩色師さんにこれをそのままお渡しして、同じ位置で塗ってもらったっていう。 スタッフM: 塗装も今回のパニッシャーの一つのポイントになっている。ありがとうございます。 トピック5:クリアパーツ 内部構造の表現 スタッフM: マニアックな話になるかもですが、個人的にはクリアパーツもすごく好きですよ。コトコレで原型だけを見ていたので、つい先日彩色原型の写真を見るまで使用されるとは全然知らなかった。クリアパーツについて少し聞かせてください。 服部: 中にメカが詰まってないとパニッシャーじゃないじゃないですか。クリアパーツにしたとしても中が透けちゃって空洞が見えちゃったら、なんの意味もないので。ちゃんとメカが入っているように見せるような風に作っています。 ただ造形で実際どうしているのかは、原型師ならすぐわかるんですけど、普通の方はどう思ってるのかな?? スタッフMさんはこれ中どうなってると思います? スタッフM: これ、中になにかありますね。 服部: そうそう。あると思ってほしいんです(笑) スタッフM: ここは中にメカがあって、その上にクリアパーツが入っているというのが私の解釈です。 服部: そう思ってほしい!実は違うんですけど、あえて言わない!秘密。 中にもメカがぎっしり入っています(キッパリ) スタッフM: ここになにも無かったら物足りないと思ってしまいます。ここにディテールが入っていると近くで見たくなる。ありがとうございます。 グリップ スタッフM: 塗装について、勝手にドクログリップと言ってますがこちらの塗装もこの中で目立ちます。 服部: これはね、パニッシャーの顔ですから。だから目立たせてカッコよく、というのは意図的にやっています。 スタッフM: パニッシャーはウルフウッドからは避けられない話。もっと話したいところもあるんですけど(笑) トピック6:ベース ベースの仕様について スタッフM: 次はベースに移りたいと思います。スタンピードでファンが初めてウルフウッドと出会った時は確かに広い砂漠の景色の中でした。このベース見た時にすぐに、あのシーンを思い出しました。 服部: 惑星の砂漠がトライガンの原風景っていうか。それ以外考えられないので、これはもう絶対砂漠。あともう1つ。砂漠はヴァッシュの時も作って2回目だから、砂漠の造形がうまくなった(笑) スタッフM: ふふ(笑)私が見たときはまだ原型だったから、デコマスを見て砂漠でよかったって思います。 服部: あとトライガン展の展示の照明で上からバッと光があたると、凄い綺麗な影が砂漠に映るんですよ。ウルフウッドのシルエットが。 スタッフM: また奇跡のポーズが働いた! 服部: そう!働いたの!これは作っているときは何の計算もしていなかったんですけど。 スタッフM: そうですよね、影までは考えないですよね。 服部: 展示で、わ!こんなカッコいい影が出来ているッ!!って自分でもホントにびっくりしました(笑) スタッフM: 電気がついているディスプレイケースもあるので、持っている人は家でも再現できますね! 黄金比率 スタッフM: 絶対に聞いておきたいことが二つあります。 まずはベースの後ろにあるこの惑星と、月の下にある「エフェクト」のようなものは何でしょうか。最初見た時には雷だと思いましたが、月の大きさも含めてとにかく素敵です! もう一つはフィギュアも含めて全体から感じるこの「動き」というか、流れですね。この惑星の下のほうからタバコの煙の動きまで続く流れがあるように感じます。これを見ると頭の中に本当に「風の音」が聞こえてくるんですよ。 服部: おおー嬉しい嬉しい! これはフィギュアを見た時に、もうビューっとかザァーみたいな、惑星の砂漠の音が鳴ってほしいんですよ、頭の中で! で、造形で雷かもって思われたのは、砂嵐というか砂埃というか。そういうのを演出した。 スタッフM: 少しクリアで透けていますよね。 服部: そう、少し透けているクリアパーツを使っています。 で、背景で風が流れていて、タバコの煙も流れていて。そういう中で戦う気まんまんのウルフウッド!っていう構図が、美しくないですか?(笑) スタッフM: 綺麗ですよ、ビックリしたので。全ての造形に意味がありますね。 服部: で、だいたいのアウトラインで言うとヴァッシュが三角、ウルフウッドが四角の長方形。なんとなくそういう枠に収まる。それがまず綺麗な対比になってるんです。 それである時気がついたのが、ウルフウッドはもしかして黄金比率的なやつにハマるんじゃないかなって。 スタッフM: 凄い話ですよ。ぜひ見せてください。 服部: あてはめてみると風の流れが、砂塵をスタート地点として回転させていくと、ちょうどパニッシャーのドクロに行きつく。これは計算して作れるものじゃないんですけど、作っていって気づいたらこうなった!っていうのがちょっと鳥肌モノで。 スタッフM: これ素晴らしい結果です!フィギュアで黄金比率が入っているって聞いたことある人いないと思いますよ! 服部: 最初から構成するのは不可能だけど、この風から始まっていくこの黄金回転の構図はもうたぶん2度と出来ない(笑) スタッフM: 本当に奇跡のポーズですね。 服部: スタッフMさんが最初から奇跡!美しい!って表現してくれていましたけど、ここに繫がるんだと思います。 スタッフM: あんなに興奮したのはこれが理由かもしれないですね(笑) 目で楽しめることになるので、すごく重要なポイントですよ。よく黄金比にたどり着いたと思います。 服部: たまたまですけどね。 スタッフM: 素晴らしい話、本当にありがとうございます。 二つのベース スタッフM: 個人的には私はフィギュアのベースにすごくこだわっている人なんですが、ヴァッシュとニコラスのフィギュアを隣に並べるとトライガンスタンピードの舞台の背景となる。この二つのベースは並べて見ることでも楽しめますよね。 服部: ヴァッシュとウルフウッドの台座あわせると5つの月が周囲に出ています。一応これもトライガンをご存じの方ならなんとなく意味があるなぁと思ってもらえるかと 。 スタッフM: 計算して作ったんですか? 服部: あえて5つにしています。 あとヴァッシュでジェネオラロックの凄い街並み作ちゃったんで、ウルフウッドでも何かやらないとって。自分で自分を苦しめたっていう(笑) スタッフM: 次は私もとても楽しみにしている話を服部さんから紹介していただきます。 ARTFX Jニコラス・D・ウルフウッドTRIGUN STAMPEDE Ver.のDX版 について聞かせてください! 服部: まず壽屋のトライガンフィギュア好きの方にはビビっとくるアクリル台座を用意しました。どういうことかと言うと、なんと!砂漠から一転、フィギュアを好きに配置できるアクリル台座にしてみました。 スタッフM: あれ?2枚ある???(笑顔)もしかしてヴァッシュのためのベースもついていますか? 服部: そうです!だからヴァッシュをお持ちでない方は是が非でもヴァッシュを手に入れてください。 スタッフM: ヴァッシュにも新しい楽しみが生まれますね! 服部: また新たな楽しみが増えます。フィギュアって買ってきて出して飾って、そこからさらに違う楽しみが増えたら楽しいじゃないですか。 スタッフM: 黒ヴァッシュのバージョンとも同じ高さで並べることができますよね。 服部: そういうこと!(笑)トライガン好きの方はきっと3つ揃えてくれると思うんで。 それでこのアクリル台座だと、かなり近づけて飾ることもできるし、どこに配置してもいいんですよ、好きなシチュエーションで。 スタッフM: やー嬉しい!スペースが少なくても3つとも飾ることができる。 この通常版のヴァッシュに新しいベースって考えたこともなかった! 服部: これはほんと隠し玉。模様は黒ヴァッシュと同様にデザインチームの池田さんがデザインしてくれているので、これまたカッコいい! スタッフM: 黒ヴァッシュの時もカッコいいベースだったから、よく私にも秘密にしていましたね! 服部: ワハハ(笑)それからこういう対決もできるようになる。 スタッフM: 私は絶対DX版だ! 服部: DX版買っておいたほうが後々の後悔がないかと。 スタッフM: それ以外にこのアクリル台座を手にいれる方法はないですからね。 楽しみにしています。ありがとうございました。 最後に スタッフM: 貴重な話ありがとうございました。前回の続きではないですけど、やっぱり商品を目の前にすると「CRAFTSMANSHIP」という言葉、日本語では「職人の魂」のこと考えますね。壽屋のみんなが共通点として持っていることです。作品そのもの、商品、または商品づくりに対して皆思いがあり、それを「CRAFTSMANSHIP」を通じて最終的な完成品に込めていると思います。ただその完成品は結果的なことであり、「CRAFTSMANSHIP」はおそらく全体のプロセスに染みている。説明はしにくいですがクラフトマンシップのことを考えると少しニコニコします。 服部: スタッフMさんにもやっぱり何かを作り出す魂・精神がしっかり宿っていると思いますよ。 前回のブログ記事も我々の手作りじゃないですか。あれをやれたっていうのはかなり大きくないですか。 スタッフM: ひとつのブログ記事で、10人以上は関わっています。クラフトマンシップはね、いるよ、私たちの隣に! 商品を見るとね、 こだわっているからこそ ニコニコします。 ありがとうございました。 服部: ありがとうございました。 スタッフM: 「CRAFTSMANSHIP」の話はこれからも続きます。 今日はありがとうございました! ※左:服部達也(原型師)、右:スタッフM(インタビュアー) Special Thanks: 本記事に載っている原型画像の一部とデコマス画像の全撮影を担当したカメラマンの久保田憲氏。 ※画像は試作品です。実際の商品とは多少異なる場合がございます。 ※撮影の条件・お使いのパソコンの環境などによって、色・見え方が違う場合がございます。 © 2023 内藤泰弘・少年画報社/「TRIGUN STAMPEDE」製作委員会
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【秘蔵カットあり】「アルシア」予約受付開始! カッコイイもカワイイも兼ね備えたフィギュア版の魅力を徹底紹介!
こんにちは、コトブキヤ企画のタキでございます。 今年2月の「コトブキヤコレクション」で発表した フィギュア版「アルシア」が、このたび予約受付開始 ! しかし諸事情で、その魅力を全てSNSの場で皆様にお見せすることはかなわず…… ここでしか見られない写真も添えて、こだわりポイントをとことんお見せします! アルシア 『島田フミカネ ART WORKS II』『火星生物局』より、プラモデルでも人気の「アルシア」がついにフィギュアとなって登場です。 全高は240mm弱、一般的な1/7スケールフィギュアくらいの身長感です。 プラモ版と比べると1.4~1.5倍くらいでしょうか? 島田先生のキャラクターというと今年発売のプラモデル「アルティニア」も記憶に新しいところですが、彼女が持っているのと同じ、大型の長刀を装備しています。 あどけなさはありつつもキリっとした表情がカッコカワイイ! 細部解説 可愛らしさ、まばゆい肌の露出度はもちろんですが、堅実なミリタリーデザインも「アルシア」の欠かせない魅力の一つ。 マントの下からのぞく外骨格やアーム、その前後を繋ぐベルトやバックル、イヤホンのケーブルまで再現。 衣服や金属部の塗装も各種イラストを元に、微妙に異なる複数色で細かく塗り分けられています。 服のはためきのおかげで、上から見ても下から見ても情報量が多いです! プラモデル版でもお馴染みな、サイドアーマーのフリルの透明感も大事にしました。 『火星生物局』の設定としては「人造人間のエージェント」となっていますが、その所属を示すマークや徽章も各所にあしらわれています。 島田フミカネ氏をご存知の方にはお馴染みの、あのタコ型宇宙人マークも。 そして「コトコレ」でもちらっとお見せしましたが、フィギュア化にあたって社内で発掘された画稿の数々も特別に公開。 個人的な推しポイントはこのお腹まわりと、刀に添える右手の色っぽさ、それと重ね着のレイヤー感! そして…… 脱着可能なサイドアーマー! 腰部のマウントを付け替えることで、スカート型の サイドアーマーの有無を切り替えられます! 実はこの仕様、制作開始時には盛り込んでおらず、原型の制作中に実装できることが決まった偶然の産物でもあります。 肌色面積がぐんと増すので目のやり場に困りますが……プラモデルでもできる格好なので問題なし! ……ですよね? コトブキヤショップ限定特典 さらに コトブキヤショップでご購入いただくと、赤面して目を逸らすような「表情替えパーツ」が付属! 通常状態はもちろん、サイドアーマーを外した状態にもベストマッチなのは、言わずもがな。 視線の向きが違うので、デフォルト表情とは違ったアングルでも可愛い見え方になります! ▼コトブキヤショップでのご予約はこちら!▼ アルシアは、 2025年12月発売予定 です。 フィギュアはプラモデルよりも再生産の機会が少ないことが多く、 確実に手に入れたい方にはご予約 を強くオススメしております 。 特に7月上旬の受注期間終了後は、発売前でもご予約を締め切らせていただく可能性がございます。ぜひ受注期間中お早めのご予約を……。 どうぞよろしくお願いいたします! ©Humikane SHIMADA
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NONスケールフィギュア「ドゥルガーI」予約受付開始!「マガツキ」の製品詳細も大公開です!!
皆様こんにちは、コトブキヤ企画の T です。 「コトブキヤコレクション 2025 」で初発表となりました、スケールフィギュアの「ドゥルガー I 」がついに予約開始となりました! 予約開始に伴い、諸事情によりイベントで詳細をお伝えすることが叶わなかった「ドゥルガー I 」と「マガツキ」の “フィギュアならでは ” の魅力やこだわりポイントを余すことなく紹介いたします。 「ドゥルガー I 」 追い詰められたシチュエーションを再現いたしました! フィギュアならではの関節のなめらかさや肌の柔らかな質感を感じられる造形となっております。 造形のこだわりポイント! なんといっても美しいプロポーション!! ドゥルガー I の雰囲気に合った、ふんわりとした印象を立体に表現できたと思っています。 臀部にはほんのりと赤みのある塗装を施しております…! より追い詰められたシチュエーションを鮮明なものにしてくれています。 一部パーツが取り外し可能! 左腰布(正面から見て右側)パーツが取り外し可能です! 内部にマグネットを仕込むことにより、ダボ穴を必要とせず 素肌に不自然な凹凸は発生しておりませんので、お好きな方でお楽しみいただけます!!! コトブキヤショップ限定特典「表情替えパーツ」にも注目!! コトブキヤショップ限定特典として 「微笑みパーツ」 が付属! お好きな方でお楽しみください。 ご予約をお忘れなく!! ドゥルガー I は 2025 年 9 月発売予定! 予約締め切り日は「 2025 年 4 月 8 日(火)」まで となっております!! 確実にご購入されたい方は予約をお忘れなきようお願いいたします。 「マガツキ」 マガツキもデコマスが完成! 近日中に予約解禁予定となっております…!! 造形のこだわりポイント! お腹の造形をご覧ください! マガツキは日々鍛錬をしているイメージがありましたので、ドゥルガーに比べ より引き締まった腹部を再現しています。 また、マガツキは 「前掛けパーツ」を取り外し可能です! メインカットでは背中を向けたポーズですが、正面から見てもお楽しみいただけるかと思います。 マガツキの臀部にもほんのり赤みのある塗装を施しています! ドゥルガーに比べ少しピンクみが強いのですが、お分かりいただけますでしょうか…? 並べて飾って楽しもう! マガツキは台座に固定ではない為、お好きな距離感で飾っていただけます。 皆様のお好みのシチュエーションでお楽しみください! さいごに 繰り返しになりますが、 ドゥルガー I の予約は 4 月 8 日(火)まで! マガツキも近日中に予約解禁となりますので、情報チェックをお忘れなく!! © KOTOBUKIYA
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「snowdrop by みわべさくら」みわべさくら先生&企画担当者インタビュー!
みなさま、こんにちは!@コトブキヤ営業です。 本日は、ご予約受付中の「snowdrop by みわべさくら」の企画担当者、 そして立体化元のイラストを描かれた、みわべさくら先生へのインタビューをご紹介します! フィギュアの企画制作の裏側など、ここでしか聞けない情報が盛り沢山ですので、ぜひ最後までご覧ください!✨ 「sno wdrop by みわべさくら」 冬らしい透明感のある雰囲気を大事にし、ドレスのフリルやレースにこだわって立体化した製品です。💎❄ まずは、「snowdrop by みわべさくら」の企画担当者のインタビューをご紹介いたします。 苦労した点や楽しかった点など、制作の裏話を沢山語って頂きました!👀 企画担当者インタビュー 「snowdrop by みわべさくら」立体化の経緯をお聞かせください。 SecretCuteさんからご相談頂き、ぜひぜひ!という感じでした。 SecretCuteさんの<季節×ボディーアート> シリーズは素敵なイラストが たくさんあるので悩みました。 本製品はみわべさくら先生が描かれたイラストを元にされていますが、 『snowdrop』のイラストを選ばれた決め手・理由を教えてください。 たくさんのイラストの中から、フィギュアになってもイラストの魅力を表現できるもの、という目線で選びました。イラストとフィギュアでは、魅せ方や良い表現が違う場合があるので、イラストからの商品化ではいつも悩むポイントですね。 企画担当としては、イラストから冬独特のキンとした澄んだ空気とランタンのほわりと暖かい感じ、優しい笑顔になんだかとてもホッとしまして・・・。 このイラストの良さってフィギュアでもできないかな?とチャレンジ精神をとても刺激されたのもあります! ▼みわべさくら先生(@sakurapion)が描かれたイラスト 『snowdrop』▼ 制作過程において楽しかった点や、苦戦した点はありますか? 前述のイラストの雰囲気もさることながら、イラストでは青の色、そして素材がたくさんあるのを感じました。それらをどう表現すればいいか悩みました。 青の塗料の種類はもちろん、パーツの透明具合等、パール塗装やラメを駆使して再現しました。 造形もけっこう発色に関わっているなぁと改めて思いました。 造形、塗装、両方の多様な技術が集結させて再現しよう!という試みが楽しかったです。 あとは、ランタンの中の浮かぶ雪の結晶です!「ランタンの中にある感じ」になるように、且つしっかり見えるようにするにはどうすればいいか悩みました。金具部分のアンティークのような絶妙な色もこだわっています。 ドレスの目立つ分割を入れたくなかったので、そこも原型師さんと悩んだ部分ですね! 皆様に見て頂きたい一押し・こだわりポイントはありますか? みわべ先生のご監修もあり、お顔は大変かわいくなったと思っています! また、イラストの角度はもちろん、背面もポイントです! 髪の毛のさらさらふわふわ感と、ドレスの軽やかさのギャップを感じられるかと思います。 ご購入を検討している方や、楽しみにして下さっている皆さまへのコメントをお願いします。 細部までこだわったことで、どの角度も見ごたえのあるフィギュアになったと思います。商品化にあたり、みわべ先生にもたくさんご協力いただき・・・!フィギュアの表現方法の多くが詰まっているので、ぜひお手元でじっくり見ていただきたいです。 みわべさくら先生のサイン入りフィギュアやグッズが当たるキャンペーンも開催中 ですので、ぜひぜひお見逃しなく! みわべさくら先生インタビュー 立体化された造形をご覧になってのご感想を教えてください。 何度か監修をさせて頂いたのですが、とても丁寧に造形していただき感動しました。 イラストでは見えない部分なのですが、特に少しクロスした脚の流れが綺麗で始めて見た時、思わず唸ってしまったくらいです。 広がるドレスや髪など、造形は大変だったと思いますが、イラストに忠実にしていただきとても嬉しいです。 ご自身のイラストが立体化されることへの思いを伺いたいです。 私のイラストがフィギュア化されたことは何度かありましたが、 イラストが立体化されるというのは何度あってもやはり嬉しいです。 立体化されると背面や足元など、イラストでは見えない部分も堪能できます。それをファンの皆様に見ていただくことができる、私にとって最高の喜びです。 <『 snowdrop』イラスト制作過程でのお話について> 特にこだわった部分や、みわべさくら先生の一押しポイント等はございますか? ピッタリしたドレスが私の一押しポイントです。 イラストでは見えない部分も、是非じっくり見ていただきたいです! 監修の際に特に注意してみていた点があればお教えください。 はじめから造形が素晴らしかったので、殆ど指摘するところが無かったのですが、顔が命ですから、瞳はよく注意して監修しました。 ご購入を検討している方や、楽しみにして下さっている皆さまへのコメントをお願いします。 お気に入りイラスト『snowdrop』のフィギュア化で私も大変興奮しています。 どの角度から見ても大変素晴らしく、素敵な出来で毎日眺めても飽きない美しさです。 是非お迎えしてあげてくださいね。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 以上が「snowdrop by みわべさくら」みわべさくら先生&企画担当者インタビューでした! インタビューにご協力いただいたみわべさくら先生、誠にありがとうございました。 「snowdrop by みわべさくら」は 2025年6月 発売予定、本製品は【あみあみ&コトブキヤショップ限定品】のため、 あみあみ様 、 コトブキヤショップ にてご予約受付中です! ■「snowdrop by みわべさくら」商品紹介ページ ▼キャンペーンの詳細はこちらから! 「snowdrop by みわべさくら」フィギュア予約開始記念 フォロー&リポストキャンペーン ブログを観てご興味を持たれた方は、是非購入をご検討下さい(^^)/ ※画像は試作品です。実際の商品とは多少異なる場合がございます。 @コトブキヤ営業 ©みわべさくら ©Secret Cute
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【11月1日(金)受注開始!】千種みのり先生 オリジナルキャラクター「早乙女 志乃」「白雪 恋」のフィギュアのココがポイント!
大人気イラストレーター、千種みのり先生が送る、SNSで話題の百合ップル「早乙女 志乃」と「白雪 恋」がコトブキヤくじ描き下ろしイラストのナース姿でスケールフィギュアになりました! フィギュアの製作にあたり、ナース服の設定イラストを千種みのり先生に描き下ろしていただきました。 志乃と恋でデザインが異なっていてとっても可愛いんです…!! おっとり穏やかな志乃(しの)と、ボーイッシュで活発な恋(れん)は恋人同士。 そんな2人のデコマスの魅力を製品ページに掲載していない写真も含めてご紹介いたします! 早乙女 志乃 まずは志乃から 白メインのナース服に身を包む志乃。 ぴちぴちのナース服だとボディラインがハッキリと見えますね♪ 片側の布のスリットから覗くむっちりしたふとももは必見です! 白いニーソックスに圧迫される太ももの肉感の造形にもこだわりました。 どこか儚げだけど、物欲しげな表情もドキドキしちゃいます♡ また、髪の毛の繊細な毛流れも見て欲しいポイントです! 千種みのり先生徹底監修のもと、細かく繊細な造形かつ、イラストを忠実に再現したシルバーの髪色になっています。 ▼商品ページはこちら!ご予約受付中!(12月3日まで) https://www.kotobukiya.co.jp/product/detail/p4934054059195/ 白雪 恋 そして恋はこちら! 志乃のナース服とは対照的に露出の多い黒のナース服に身を包んでいます。 大胆に胸元がはだけており、とにかくギリギリのラインを攻めました…! おへそ周り、お尻周りはぴちぴちのナース服だからこそ、くっきりとボディラインが見えます。 沢山のフェチを詰め込んでいるので細部まで楽しめます! 舌ペロ表情はまるで志乃をからかっているような、挑発しているような印象です。 また、黒とピンクのグラデーションネイルも忠実に再現しています。 ▼商品ページはこちら!ご予約受付中!(12月3日まで) https://www.kotobukiya.co.jp/product/detail/p4934054059218/ 2人で飾るとさらに色々な想像が…!専用クッションも付属! だれも居ない保健室でこれからどんなことが起きてしまうのでしょうか…!? そんなシチュエーションも2体セットで飾ればより一層お楽しみいただけます! 志乃と恋、それぞれに専用のクッション台座と専用のスペーサーが付属します。 クッションに乗せる際に専用のスペーサーを挟むことでよりバランスが安定します。 ぜひお好みでお飾りください! コトブキヤショップ限定 購入特典もご用意! コトブキヤショップ特典はそれぞれに「表情替えパーツ」が付属します! 通常版の表情よりも更にセクシーな表情にご注目ください。 志乃は赤面して恥ずかしがっているような表情、恋も赤面しつつ、笑っている挑発顔です。 ▼コトブキヤショップ特典付きのご予約はこちら! ・早乙女 志乃 ナースver. by 千種みのり 【コトブキヤショップ特典付き】 https://shop.kotobukiya.co.jp/shop/g/g4934054059195/ ・白雪 恋 ナースver. by 千種みのり 【コトブキヤショップ特典付き】 https://shop.kotobukiya.co.jp/shop/g/g4934054059218/ 千種みのり先生からコメントが到着! 🍎千種みのり先生 コメント🍎 以前コトブキヤくじにて描き下ろさせていただいた『志乃と恋ナース衣装』がなんとこの度フィギュ アにしていただきました!!! 志乃と恋一緒です!嬉しい…… 色々大人の事情でどちらかしかできない場合も多いので本当に嬉しい……ありがとうございま す! 原型師様がとても素晴らしく立体化してくださったため360°どこから見てもえっち可愛いのです が、特に下半身の肉付きが素晴らしく………ゲットされた際はぜひ下から覗いてみてね… あと恋ちゃんは見えそうで見えない胸元、志乃ちゃんは上から見るとデッッッッカ…を実感できる お胸が素晴らしいので上からもぜひ見てね それと今回はしのレン同時立体化ということもありしのレンの対感や差別化も意識していただい ており、肌の色が少し違っていたり、肉感が違っていたりと拘っていただいたのでその違いもじっ くり観察してもらえたら嬉しいです! お写真でも十分可愛いのですが、実物を拝見しに行ったら実物の方が何十倍も可愛くてやっぱり 肉眼で見るのって大事なんだなぁと思ったのでほんとに!!!!! 実物をお手にとってくださ い!!!!!! そんなたくさんの魅力が詰まった志乃と恋のフィギュアは 11月1日(金)から受注受付中です! ©千種みのり
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【ハイキュー!!】「ARTFX J 孤爪研磨」原型師インタビュー
こんにちは!@コトブキヤ営業です。 お待たせいたしました、『ハイキュー!!』フィギュアシリーズ原型師インタビュー第三弾です! 今回はアニメ『ハイキュー!!』より、「ARTFX J 孤爪研磨」の原型師インタビューを撮りおろしのデコマス写真とあわせてご紹介します。 ここでしか見られない情報が盛りだくさんですので、ぜひ最後までご覧ください! <商品化したビジュアルについて> 4体同時発表された『ハイキュー!!』フィギュアシリーズは、千葉崇洋氏が描き下ろしたビジュアルを元にされています。 このビジュアルに関する企画担当のコメントを掲載していますので、第一弾のブログもぜひご覧ください! <第一弾>「ARTFX J 影山飛雄」原型師インタビュー ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 次に「ARTFX J 孤爪研磨」の造形を担当した原型師、HIROHITO様のインタビューをご紹介! 苦労した点や楽しかった点など、制作の裏話を沢山語って頂きました! ――元になったビジュアルをフィギュア化するにあたって、二次元ならではの表現を三次元にするために調整が必要だった箇所があったのではないでしょうか? ビジュアルをもとにリアルな造形を行われるなかで楽しかった点、苦労した点などがあればお聞かせください。 二次元を三次元にする過程は毎回難しいですが、一番好きな点かもしれません。 絵独自の表現もありますので、一方向からの絵をそのままそっくり立体にすると、立体物として破綻してしまうことありますので、あらゆる角度からみて成立するよう心がけています。 またその解釈の方向性があっているか独りよがりにならないよう、すり合わせをしながら進めていくことが重要だと思っています。 ――普段、動物を造形する機会は多いですか?今回は人物+動物のセットですが、猫を造形するにあたって何か注意したところはありましたか? 動物を造る機会はあまり多くはないですが、造っていてものすごく楽しかったです。もともと原型師になる前は動物関連の仕事をしていましたので、動物や生き物を作れることはすごく嬉しいです。 注意した点は、人間と同じように骨格や筋肉もあるということを意識して製作しました。 ――『ハイキュー!!』フィギュアシリーズの原型発表時には、顔の表現がよく造形されているという声がファンの皆様からとても多くあがりました。 その頭部を造形するため、特に注意したことはありましたか? 一枚絵の雰囲気を再現するとともに、アニメや原作など、どの顔の方向性で行くのか壽屋様と相談しながら進めていきました。 ――また、こういったキャラクターフィギュアで裸足のものは少ないと思います。 とくに手足の造形は繊細で難しいと思いますが、足の造形や表現について何かコメントはありますか? 手は造る機会がもちろん多いのですが、足はなかなかないのですごく楽しかったです。男性らしい手を意識しつつも、研磨らしい繊細さも意識しながら製作しました。 ――上記以外でも、『ハイキュー!!』ファンの皆様にご紹介したい造形上のこだわりや、フィギュアに命吹き込むために苦労した点などがあれば教えて下さい。 顔の表情や猫背な感じなど研磨らしさを意識して製作しました。また研磨をのぞき込む猫や座っている木、フィギュア全体の構成にもこだわり、どこから見てもカッコよくなるよう製作しました。 ――苦労した点をお聞きしましたが、造形して特に楽しかったところはありましたか? 個人的に研磨の性格がものすごく共感できるので、研磨に携われたことが嬉しかったです。自分もゲームが好きで、歩いたり走ったりするとき研磨のようにゲームの中に入ったような妄想をしていたりするので、研磨にすごく共感できます。 ――制作上の裏話に興味を持つフィギュアコレクターも多いと思います。もし、何か裏話がありましたら是非教えて下さい。 フィギュアを造るうえで、できる限り本物を見るようにしています。今回でいえば、猫ちゃんとふれ合える場所にいってみたり、公園や森などで木を見に行って触ったりしました。本物をみると写真だけではわからない構造やエネルギーなどを感じ取れる気がしています。 ――発売をとても楽しみにしてくださっているファンの方々も多くいらっしゃると思います。原型師の立場から、皆様 に向けて何か伝えたいことはありますか? また、一ファンとして『ハイキュー!!』に向けてコメントをお願いします! 『ハイキュー!!』はいつも見ていて「全員主人公だな」と思えるぐらい一人ひとりの物語が素敵で、熱くて泣ける最高の作品です!そんな『ハイキュー!!』に携われたことが大変光栄です! 今回のフィギュアは、表情やポーズはもちろんですが、猫ちゃんや、木、フィギュア全体で研磨らしさを感じてもらえると思いますので、是非手に取っていただけると嬉しいです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 以上が「ARTFX J 孤爪研磨」原型師インタビューでした! ARTFX J 孤爪研磨」は2024年10月に発売予定、 コトブキヤ商品お取り扱い店舗様にてご予約受付中です! 発売予定の『ハイキュー!!』フィギュアシリーズはこちら! 「ARTFX J 日向翔陽」 「ARTFX J 影山飛雄」 「ARTFX J 黒尾鉄朗」 ブログを観てご興味を持たれた方は、ぜひ購入をご検討下さい。 ■「ARTFX J 孤爪研磨」の商品紹介ページ @コトブキヤ営業 ©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会
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【ハイキュー!!】「ARTFX J 黒尾鉄朗」原型師インタビュー
こんにちは!@コトブキヤ営業です。 お待たせいたしました、『ハイキュー!!』フィギュアシリーズ原型師インタビュー第二弾です! 今回はアニメ『ハイキュー!!』より、「ARTFX J 黒尾鉄朗」の原型師インタビューを撮りおろしのデコマス写真とあわせてご紹介します。 ここでしか見られない情報が盛りだくさんですので、ぜひ最後までご覧ください! <商品化したビジュアルについて> 4体同時発表された『ハイキュー!!』フィギュアシリーズは、千葉崇洋氏が描き下ろしたビジュアルを元にされています。 このビジュアルに関する企画担当のコメントを掲載していますので、第一弾のブログもぜひご覧ください! <第一弾>「ARTFX J 影山飛雄」原型師インタビュー ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 次に「ARTFX J 黒尾鉄朗」の造形を担当したコトブキヤ所属の原型師、邱 明琦(キュウ メイキ)のインタビューをご紹介! 苦労した点や楽しかった点など、制作の裏話を沢山語って頂きました! ―― ビジュアルをもとにリアルな造形を行われるなかで楽しかった点、苦労した点などがあればお聞かせください。 まず、ビジュアルの線や影などは、色々な3次元の情報を表現しています。そこでメインビジュアルや他のたくさんの絵の中に、特徴的な立体情報を探して、造形にとっていい落としどころをまとめていきます。 このような情報の観察、整理、立体に反映というループを、造形する過程でずーっと繰り返していきます。自分にとってはその最初のところが一番大変だなと感じていますね。 なぜなら、情報の収集も、整理も何もかも0からスタートですから。最初がとても大変ですが、その情報の観察、整理、立体に反映のループを繰り返すことで、段々といい造形が出来上がっていく実感がとても楽しいです。 ――普段、動物を造形する機会は多いですか?今回は人物+動物のセットですが、猫を造形するにあたって何か注意したところはありましたか? 普段なかなか動物を造形する機会がないので、今回はとてもわくわくしながら作らせていただきました。 たくさんの猫ちゃん(資料)に囲まれて癒されつつ、原型製作をしました。とても幸せです。 中身と理屈がわからないと、説得力ある造形が作れないため、その動物の骨格、筋肉の資料、写真、動く時の映像など、とにかくいっぱい集めて、参考にしています。 その大量の資料の中に、自分なりにこの動物のかっこいい ポイントを探しながら整理し、そして造形に反映していきます。 ――『ハイキュー!!』フィギュアシリーズの原型発表時には、顔の表現がよく造形されているという声がファンの皆様からとても多くあがりました。 その頭部を造形するため、特に注意したことはありましたか? キャラクターの色んな絵で大事にされている特徴を、造形にかっこよく表現していくのを心がけています。 黒尾の場合だと、鼻筋、ふたえとまぶたの形など、顔の彫が深い方にイメージして造形をしていきました。 ――また、こういったキャラクターフィギュアで裸足のものは少ないと思います。 とくに手足の造形は繊細で難しいと思いますが、足の造形や表現について何かコメントはありますか? 足の甲と踵からふくらはぎにある筋、足関節などなど、自分にとって足造形の魅力的な部分をキャラクターとポージングに合わせて、精いっぱい力を入れて、造形しました。 是非黒尾の足を色んな角度で楽しんでいただけたら、嬉しいです。 ――上記以外でも、『ハイキュー!!』ファンの皆様にご紹介したい造形上のこだわりや、フィギュアに命吹き込むために苦労した点などがあれば教えて下さい。 今回のフィギュアは体が見える部分が多く、かつバレー部員で運動量が凄く多いキャラクターなので、各部分の筋肉の表現にすごく力を入れました。運動の種類によって発達する筋肉、体格も変わります。さらに、年齢にも影響されます。 黒尾だったら、どのようになる?とずーっと考えながら、色々資料を探し回って、細かく調整しました。とても楽しかったですが、かなり大変でした。 ――苦労した点をお聞きしましたが、造形して特に楽しかったところはありましたか? 1.の回答とちょっと重なる部分もありますが、造形の答えが自分なりに段々と見つかっていく過程がとても楽しいです。その上、元々私は『ハイキュー!!』のファンで、黒尾が大好きです! そしてモチーフとなったビジュアルも凄くかっこいいです。大好きなキャラクターの最高なビジュアルをいい造形に作る事が、とにかく幸せでした。 ――制作上の裏話に興味を持つフィギュアコレクターも多いと思います。もし、何か裏話がありましたら是非教えて下さい。 今回の『ハイキュー!!』シリーズ商品がシリーズの一体感をとても大事にている部分なので、造形製作はいつもより4体の連携を色んな部分で気を付けていました。 セットで並ぶとき、4体で並ぶときなどなど、単体時の各キャラクターの特徴、造形の見栄えはもちろん、チームの雰囲気、相方との関係など様々な面を考え、検討しながら、製作していきました。 チームの中でのポジション、何年生などを考慮し、黒尾の造形を細かく調整したことが一番記憶に残っています。 ――発売をとても楽しみにしてくださっているファンの方々も多くいらっしゃると思います。原型師の立場から、皆様 に向けて何か伝えたいことはありますか? また、一ファンとして『ハイキュー!!』に向けてコメントをお願いします! 『ハイキュー!!』の世界観を大事にして、キャラクター達の魅力を精いっぱい詰め込んだ商品です。是非お手元にお迎えして、色んな角度でキャラクター達の造形を堪能して頂ければ幸いです。 これからも『ハイキュー!!』の作品を応援していきます! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 以上が「ARTFX J 黒尾鉄朗」原型師インタビューでした! アニメ『ハイキュー!!』フィギュアシリーズの原型師インタビューは今後も掲載予定ですので、ぜひ次回もお楽しみに! 「ARTFX J 黒尾鉄朗」は2024年9月に発売予定、 コトブキヤ商品お取り扱い店舗様にてご予約受付中です。 同じくアニメ『ハイキュー!!』より 「ARTFX J 孤爪研磨」 もご予約受付中ですので、要チェックです! 発売予定の『ハイキュー!!』フィギュアシリーズはこちら! 「ARTFX J 日向翔陽」 「ARTFX J 影山飛雄」 ブログを観てご興味を持たれた方は、ぜひ購入をご検討下さい。 ■「ARTFX J 黒尾鉄朗」の商品紹介ページ @コトブキヤ営業 ©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会
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【ハイキュー!!】「ARTFX J 影山飛雄」原型師インタビュー
こんにちは!@コトブキヤ営業です。 本日は、アニメ『ハイキュー!!』より「ARTFX J 影山飛雄」の原型師インタビュー&企画担当者コメントを、撮りおろしのデコマス写真とあわせてご紹介します! ここでしか見られない情報が盛りだくさんですので、ぜひ最後までご覧ください。 ファンの皆様の中にはポージング発表のタイミングについて疑問に思われている方もいらっしゃるかもしれません。 まずは商品への想いについて、企画担当からのコメントを紹介させて頂きます! <商品化したビジュアルについて> ――この度、4体同時発表された『ハイキュー!!』フィギュアシリーズは、千葉崇洋氏が描き下ろしたビジュアルを元にされています。 なぜこのビジュアルを選ばれたのでしょうか? 企画担当N: 試合前の静寂さとともに、試合中の熱い雰囲気も感じられるような、静と動が同居している雰囲気にとても魅力を感じ立体化を進めさせていただきました。 <商品化時期について> 劇場版公開中のアニメ『ハイキュー!!』ですが、このタイミングでの商品化について企画担当の想いを聞きました。 企画担当N: 作品の中でも特に熱い “ゴミ捨て場の決戦” が大きなスクリーンで見れること、そして記念すべきタイミングで弊社フィギュアをファンの方にお届けできることとても嬉しく思っています。 <楽しみにして下さっている皆様へのメッセージ> 企画担当N: アニメ版を見返した後、劇場版を見た後に、弊社のフィギュアのことを少しでも思い出してくださるような方が1人でも多くいてくださったらとても嬉しいです。 たくさんの方にお手元でお楽しみいただけることを願うばかりです。どうぞよろしくお願い申し上げます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 次に「ARTFX J 影山飛雄」の造形を担当した原型師RESTORE様のコメントをご紹介いたします! 実はRESTORE様は『ハイキュー!!』のファンだったとか。苦労した点や楽しかった点など、制作の裏話を沢山語って頂きました! ―― ビジュアルをもとにリアルな造形を行われるなかで楽しかった点、苦労なさった点などお聞かせください。 RESTORE様: 楽しかった点は、あの影山を作れること!ですね。 元々『ハイキュー!!』は好きだったので主人公の影山を作らせていただけるのは光栄でした。 気合を入れて三次元の影山の姿を思い描きながら造形させていただきました。 苦労した点は、木の上にいる不安定な姿勢とビジュアルの再現の両立です。 ビジュアルの視点が俯瞰だったので、フィギュアの正面角度をビジュアルに合うように作るとバランスが取れず倒れてしまうという問題が発生してしまって。 弊社内やコトブキヤ様とも相談させていただき、最終的にフィギュアも少し上から眺めたときにビジュアルと合うように調整する形で決まりました。 ――普段、動物を造形する機会は多いですか?今回は人物+動物のセットですが、こういった動物(猫やカラス)を造形するにあたって何か注意したところはありましたでしょうか? RESTORE様: 他の案件でありがたいことによく動物の案件をいただくので、動物を造形した経験はあります。元々動物は好きなので今回も楽しく作らせていただきました。 やはり資料がないと作れないので、カラスの写真をたくさん集めて、羽の重なり方なども観察して造形しました。 さらにコトブキヤ様にカラスの種類や羽の形状一枚一枚まで細かくチェックと修正指示をしていただきまして、かなり再現度の高いカラスに仕上げることができたかと思います。 また、ポージングもビジュアルの躍動感に合わせつつ、少し影山を見ている姿勢を取らせることで相棒感を出せるように意識しました。 ――『ハイキュー!!』のフィギュア4体の原型が発表された時に、顔の表現がよく造形されているという声が『ハイキュー!!』ファンの皆さんからとても多く挙がりました。 その頭部を造形するため、特に注意したことはありましたでしょうか? RESTORE様: つるりとした少し丸みもあるシルエットの絵柄なので、その雰囲気を出しつついろんな角度から成立するようにするのが難しかったですが、社内でも相談し時間をかけて検証しました。 影山は少し口をとがらせているイメージが自分の中であって少しやりすぎてしまったりなどもありましたが、コトブキヤ様から修正指示をいただいたおかげで、良いものに仕上がったのではないかと思っています。 また、制作過程でも仮で目などのペイントを描きこんで似ているかの判断をするのですが、 着色すると一気に雰囲気が出るので色の持つ情報量はとてもすごいものだと思います。 似ていると感じていただけるのは、彩色のご担当者様の力があってこそ!だと思うのでいつも感謝しております。 ――また、こういったキャラクターフィギュアで裸足のものは少ないと思います。 とくに手足の造形は繊細で難しいと思いますが、足の造形や表現について何かコメントがありますでしょうか? RESTORE様: 正直なところ、私も裸足なのは珍しくて面白いなと思いながら作っていました。でも造形するからには、かっこよくて綺麗な足にしたいなと思って取り組みました。 コトブキヤ様から最初に頂いた仕様書にもこだわりとフェチが込められておりましたのでしっかりと反映しなければ!と。元々、手の造形をするのは好きなのでその延長のイメージで作りました。 手や足は情報量が多い分、個性を表現できるパーツだと考えているので、影山らしさが出せていたらいいなと思います。足でいえば、絵に合ったポーズの再現も同時に考えて作る必要があったので難易度はかなり高かったです。 ――上記以外でも、『ハイキュー!!』ファンの皆様にぜひ紹介したい造形上のこだわりや、フィギュアに命吹き込むために苦労した点などお教えください。 RESTORE様: やはり上記でも述べたように顔や手はキャラを表現するうえで重要なパーツだと考えているので、そこはこだわって造形しました。 ふわっとはためくユニフォームもビジュアルを再現するうえで特徴的な部分ですので、できる限り再現しつつ破綻のないようにまとめています。また、今回はビジュアルの立体再現ということもあり、ビジュアルとほぼ同じ構図はもちろん、立体物なのでどこから見ても成立するように作っています。そこが一番難しかったところかもしれません。 社内でも時にはメインの製作者を交代するなどチェックを重ねて、全体的に造形を詰めていきました。弊社内だけでなくコトブキヤ様をはじめ、数多くの人たちの力を合わせた結果、完成形として命を吹き込むことができたのだと思います。 ――苦労した点をお聞きしましたが、造形して特に楽しかったところはありましたでしょうか?理由も合わせてお聞かせいただけますと嬉しいです。 RESTORE様: やはり顔ですね。 作るのは難しいですが、作っていて一番楽しいパーツでもあるので好きです。キャラっぽさや、絵柄の再現などを意識しつつ、自分のこだわりをミックスして作るので似てると言っていただけるととても嬉しいです。 ――制作上の裏話に興味を持つフィギュアコレクターも多いと思います。もし、何か裏話がありましたら是非共有していただけますでしょうか? RESTORE様: 影山はスポーツマンだからと、たくましい筋肉を意識して作っていたのですが、 盛りすぎてしまい作り始めの影山は太ももがすごいパンパンでした(笑) フィギュアを作るときはラフから始めて修正をしながら完成度を詰めていくので、作業後半で初期の形状を見返すとギャップが面白いことが良くあります。 影山も何度も修正指示をいただきながら仕上げていったのですが、修正指示が毎回とても丁寧で、ときにはミリ単位以下の調整を的確に指示してくださりました。キャラクターへの愛があふれていて、こちらもその情熱に答えるために尽力しました。 初期ラフと完成形を見比べるたびに、影山本体はもちろん、カラスや台座などフィギュアを構成するすべてのパーツを毎回厳密にチェックして頂けたからこそ完成できたんだなと実感できます。ありがとうございました! 続き) RESTORE様: また、完成までに何度かデータから現物を3Dプリントして検証していただいています。この工程があってこそ、より良いものができたのだと思います。 そのたびに分割、出力作業をしているので、その作業を担当していただいた方々にもこの場を借りて何度も対応してくださったことへの感謝をお伝えしたいです。 ――発売をとても楽しみにしてくださっているファンの方々も多くいらっしゃると思います。原型師のお立場から、皆様 にむけて何か伝えたいことはございますか? RESTORE様: 今回、元にしたビジュアルは、普段の影山とは少し違って裸足だったり、自然や動物とマッチしてさわやかな風を感じる世界観で、新たな一面がかっこいいデザインだと思います。 そんな素敵なビジュアルの完全再現フィギュアなので、ビジュアルの視点からはもちろん、全方位眺めることができます。「あのビジュアルの後ろ側の視点はこうなっていたんだ」みたいな楽しみ方は立体物の利点かなと思います。いろんな角度から眺めていただけたら嬉しいです。 以上が「ARTFX J 影山飛雄」原型師インタビューでした! RESTORE様のお話から、商品や作品への熱量を感じられることができました…! インタビューにお答えいただいたRESTORE様、誠にありがとうございました。 アニメ『ハイキュー!!』フィギュアシリーズの原型師インタビューは今後も掲載予定ですので、ぜひ次回もお楽しみに! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「ARTFX J 影山飛雄」はコトブキヤ商品お取り扱い店舗様にて2024年6月に発売予定です。 同じくアニメ『ハイキュー!!』より「ARTFX J 日向翔陽」は2024年5月発売予定、 「ARTFX J 黒尾鉄朗」 「ARTFX J 孤爪研磨」 はコトブキヤ商品お取り扱い店舗様にて現在ご予約受付中です。 ブログを観てご興味を持たれた方は、ぜひ購入をご検討下さい! ■「ARTFX J 影山飛雄」の商品紹介ページ @コトブキヤ営業 ©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会
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【インタビュー】鷺沢文香発売記念!「off stage」シリーズ企画者インタビュー
最新作「鷺沢文香-off stage-」でシリーズ第六弾となる「off stage」シリーズ。 本日はシリーズ第六弾にラインナップされた 鷺沢文香さんの誕生日を記念 して、 只今予約受付中の「鷺沢文香-off stage-」を中心に、 シリーズの魅力に迫る企画者インタビューをお届けします! まずは簡単な自己紹介と、「アイドルマスター」(以降アイマス)シリーズとの関わりについて教えてください コトブキヤで企画をしております、えーきちと申します。メインはフィギュア商品の企画をしてまして、『アイドルマスター シンデレラガールズ(以降シンデレラガールズ)』も含めた『アイドルマスター』シリーズのフィギュアは現在全て自分が担当させてもらっています。 『アイドルマスター』シリーズのコトブキヤくじ(コトブキヤが販売しているオンラインくじ)の企画担当もしています。 アイマスは個人的にもお好きですか? あまり語るとなかなか本題に入れないので割愛しますが、アイマスにハマってなかったら100%コトブキヤには入ってなかったと思います(笑) 就活もホビー業界に関してはアイマスの仕事ができそうなところからせめていったくらい(笑) そう考えると間違いなく自分の人生に一番影響を与えた作品だと思います。 こと仕事に関していえば好きだから担当作品の中で特別扱いということはありませんが、それでも思い入れがある作品なのは間違いないですね。 なるほど(笑) そんなアイマスの中の一つ、シンデレラガールズのフィギュアシリーズとして展開している「off stage」ですが、 シリーズのコンセプトと、シリーズ発足のきっかけはなんでしょうか? 入社した時から企画になりたかったのですが、入社後5年くらいは営業をやっていまして、念願かなって企画になったのがだいたい2019年頃。シンデレラガールズでいうとアニメもとっくに放映され、『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ(以降デレステ)』もリリースから4年以上経過している頃。すでに他社メーカーさんからは多数のアイドルがフィギュア化されている状況でした。 そんな完全な後発となる中で、すでに出ているフィギュアとの差別化を図りつつ、作品の魅力をしっかり伝えることができる商品を出したいと思い、シリーズものとしての展開を検討しました。 その差別化が「off stage」のコンセプトになるわけですね はい。アイマスの魅力といえばステージで華やかに歌って踊るアイドル、それは間違いないと思っています。でも、 そんな目標となるステージにあがるために、日々悩んだり努力する姿や、プロデューサーとのやりとりも、同じくらい大事なアイマスの魅力だと思っています 。実際ゲームやアニメでもそういったステージに立っていない時のアイドルたちのことを見るほうが多いですしね。 ↓off stage発表時に公開されたシリーズのコンセプト さらに、オフの時のほうがアイドル毎のパーソナルな部分がフィギュアに反映させやすいのも強みになると思いました。例えば鷺沢文香であれば、直接的に本を手に持って読書している姿を立体化できるので。 これまで6人が商品化されましたが、ラインナップはどうやって決めているのでしょう?また、モチーフ元となるイラストの決め方は? いくつかレギュレーションのようなものもあるのですが、それ以外は シリーズのコンセプトに合っているいかどうか がなにより重要です。 モチーフになるイラストに関しても、シリーズのコンセプトに沿ってるかはもちろん、 そのイラストがファンにとって思い入れのあるものか というのも可能な限り気を付けています。例えば第一弾としてトップバッターを務めた三船美優さんは、それまであまり語られることのなかった三船さんのパーソナルな部分が多数判明したゲーム内イベント「アイドルプロデュース 鎌倉あじさい巡り」の時の「[ティアドロップ]三船美優」がモチーフで、当時を知るプロデューサーさんにとっては思い入れが深いイラストの一つだと思っています。 実際原型画像の一部を公開してフィギュアが[ティアドロップ]だと判明した時に、多くのプロデューサーさんが喜んでくれた時にはとても嬉しかったです…!ぶっちゃけ社内からはデレステで未登場かつ当時でも何年も前のイベントのイラストということで、けっこう懸念の声も多かったので(笑) もう一つ話を戻すと、モチーフ元のイラストの決め方として一つ大切にしているのは、 初立体化のアイドルはいきなり個性的といいますか、変化球的なものにならないように気を付けてます 。やはり初立体化というのはそのアイドルのファンやプロデューサーにとって大事なものだと思うので、最初はギャップよりも王道寄りのシチュエーションがいいかなと。 具体的には三船さんは先述の通り彼女の代表カードの一つとなった[ティアドロップ]、相葉夕美ちゃんはTVアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ劇場」の火曜シンデレラシアター第一話にも抜擢された、ピクニックがテーマの[ふんわり花乙女]を選びました。 お気に入りの衣装やシチュエーションは人それぞれでしょうが、一人でも多くの人に喜んでもらえるシチュエーションになっていたら嬉しいです。 ↓それぞれ[ティアドロップ]と[ふんわり花乙女]をモチーフに初立体化した「三船美優-off stage-」「相葉夕美-off stage-」 それでは今回のメインとなる鷺沢文香-off stage-ですが、ずばり見どころはどこでしょう? 先ほど話した内容と少し被りますが、 文香の「本好き」という個性を一番直接的に表現できたフィギュア にできたのではないかなと思います。 それと、個人的に文香はルーズ気味な服とストールを巻いている印象が強いので、そういった文香らしさのあるファッションも楽しめるフィギュアになってると思います。一方で、「小悪魔コーデ」ということで普段の文香よりも少し責めた衣装でもあるので、文香「らしさ」と「ギャップ」両方が楽しめるフィギュアになっていると思います。 また、Limited Editionには文香の前髪を変更できるパーツがつくんですが、 文香の前髪にここまで真剣に取り組んだフィギュアはうちが初なんじゃないか と勝手に思っています。 アイマスを知らない人からは 「どこが変わったの?」と聞かれるんですが 、この違いが大きいんです!!(笑) ↓Limited Edition付属の「前髪変更パーツ」を使って髪型を変えた文香。「オフ」と「オン」で髪型が変わる文香の両パターンを再現することが可能。 逆に苦労したところはありますか? 立体物的な観点でいうと、モチーフ元となっている[一瞬の誘惑] が 「正面座り」 かつ 「俯瞰視点」 という、 フィギュア化するには難易度の高い構図 だったので普段よりも少しアレンジを強めで行いました。正面座りだと股~膝上が隠れる関係で体のバランスがおかしく見えてしまいがちなので、 元イラストのイメージを損なわない程度にメインカットの体の向きを横に振りました 。下の回転動画なんかを見ると、カメラ位置が同じでも真正面か少し横にするかで見え方のバランスがかなり変わるのがわかるんじゃないかと思います(髪型ではなく文香の顔を基準に見るとわかりやすいかもしれません…!) 「off stage」シリーズはLimited Editionがあるのも特徴ですが、これはなぜなんでしょうか? 直営店限定で特典付きの所謂「豪華版」を発売する商品は他にもあるんですが、off stageの場合はA4近いサイズのアクリルボードに差し替えパーツ複数個と、 他作品と比べても特典のボリュームが少し多め です。 コトブキヤの直営店はかなり長いことアイマスの商品を取り扱っていて、 ありがたいことにプロデューサーの皆さんにもお店として認知してもらえております 。そして直営店でご購入いただくと、平たい話が利益率は上がるんですね。 そんな直営店で得られる+αの利益を恩返ししている感じ です。 ↓フィギュアと並べるとそのサイズ感にビックリ!高さ28cmのアクリルボード 皆さまも気になっているであろう、「off stage」シリーズの今後は? 実のところいうと、 まだ未定 なんです。 お仕事でやっている以上、 今ある商品で数字を出すことが最も次に繋がる ので、ご予約がまだの方はぜひご予約を!! メーカー締切は12月5日です !! 最後に、「off stage」シリーズを応援しているファン並びにプロデューサーさんへ一言! シリーズを追ってくださっている方、どうもありがとうございます!まだ買ったことないけど興味をお持ちの方、きっと後悔させないのでぜひお手に取ってみてください! 企画者はたぶんだいぶ皆様側の人間です(笑)運よくずっと夢見ていた商品を企画する仕事にはつけましたが、あくまで自分は商品化を実際に実行する役であって、 皆様のご協力なくして商品化は成り立ちません ので、今後ともよろしくお願いいたします! 商品情報 今回ご紹介した「鷺沢文香-off stage-」はただいま予約受付中! ▼Limited Editionはこちら! ▼通常版はこちら! メーカー受注締切: 12月5日(火)まで 「特製ブロマイドセット」 がもらえる 早期予約キャンペーン も実施中! ▼詳細はこちら 関連情報 鷺沢文香-off stage-PV放映開始! コトブキヤ秋葉原館に新たに設置された屋外大型LEDビジョン「コトブキヤビジョン・アキバ」で、 「鷺沢文香-off stage-」のPVが本日より放映開始! 秋葉原にお越しの方はぜひお立ち寄りください♪ ※秋葉原館でのデコマス展示は終了しておりますのでご注意ください 宣伝用フライヤー配布開始! 全国のコトブキヤショップで「鷺沢文香-off stage-Limited Edition」の宣伝用フライヤーを順次配布開始! ぜひお店でチェックしてくださいね。 THE IDOLM@STER™& ©Bandai Namco Entertainment Inc. ※撮影の条件・お使いのパソコンの環境などによって、色・見え方が違う場合がございます。
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予約締切間近!藤本圭紀作のPVCフィギュアをお見逃しなく!
受注締切間近! .。*゚+.*.。゚+☆.。.:*・.。゚ +. .。☆.。. :*・゜゚ +..。゚+..☆.。.:*・ ゜。゚+.。*゚+☆.。.:*・゜ ケイティ・ムーン Trick or Treat by 藤本圭紀 【コトブキヤショップ限定品】 .。*゚+.*.。゚+☆.。.:*・.。゚ +. .。☆.。. :*・゜゚ +..。゚+..☆.。.:*・ ゜。゚+.。*゚+☆.。.:*・゜ 2023年06月発売予定 19,800円 (税込) コトブキヤショップでしか買えない本商品! 予約締切間近となります。 予約商品以外、店頭に並ぶ・オンラインショップの在庫は少なくなりますので、ぜひご予約をお勧めいたします! 本商品・また原型師である藤本圭紀さんについて改めてご紹介させて頂きます。 今回の商品の「原型」そして「彩色原型(デコマス)」を手掛けた原型師は藤本圭紀さん。( @YOKKI_munchkin_ ) ※写真は9月に都内で開催された初個展での展示となります。 オリジナル作品の独特の世界観、そして卓越した原型技術で多くのファンが虜となっております。 (コトブキヤの商品用の原型も数多く手掛けていますよ!) 今回商品化する「Trick or Treat」は、藤本圭紀さんオリジナルのキャラクター「ケイティ・ムーン」シリーズの第2弾! 自信満々でボリューミー!パワフルな魅力で人気のキャラクターです。 これらの写真は「藤本圭紀さん自ら制作」した唯一無二の芸術品! 本来であればこのように、未塗装・未組立の状態でしか手に入らない本作品 なのです。↓ そして そもそもが少数生産 ですので手に入れるだけでもなかなかのハードル!なのですが、 そんな貴重なアイテムを・・・ 今回は、組み立て・塗装が完了したこの状態でお届けするのがこの商品!! (少しだけ組み立てはあるかもしれません・・・。) 素材も市販されているフィギュアと同様にPVC・ABS製で扱いやすい素材となります。 この強気なメイクや、グラデーションが美しい髪の毛、 マスキングが難しそうなこのシャツも、塗装された状態でお届け!! 未組立・未塗装のガレージキットが17,000円で販売していたところ を なんと今回は組み立て済・塗装済のPVCフィギュアで19,800円で発売 と、かなり頑張った価格で発売します・・・!! (再生産はお約束できず、また同じ価格で出すことは難しそうですので、ぜひこの機会にご予約ください・・・!) PVC製品になるにあたってのご注意 素材の関係で、商品はガレージキットよりも一回り小さくなっています。 シリコン型で生産するガレージキットから、金型で生産するPVC製品にする上で、下記のような追加加工があります。 取り扱いしやすい「PVC製品」にするために避けられない調整はありますが、 下記のように「ガレージキットそのまま」になるように特殊な調整をしている部分も多々ございます。 極力オリジナルの造形を再現するように、コトブキヤ企画担当、開発担当と工場、そして藤本さんの監修の元、鋭意制作中です! そして下記は藤本圭紀さんの希望で取り入れたアレンジ! 藤本圭紀さんが発表した彩色原型から、このパーツの塗装が変わり、少し透明感のあるメタリックになっています。 (製品ページの写真は、この塗装版を撮影したものです) 藤本さんからのご要望でもあった「ドン・キ〇ーテさんで売っているような、カサカサ音が鳴る装飾用バルーンのイメージ」を製品で取り入れてみました。 コスプレイヤーであるケイティちゃんが、衣装を調達する様子が浮かぶようなリアルなこだわりです♪ 藤本さんの作品を、もっと気軽にお楽しみ頂けるように藤本さん・コトブキヤでタッグを組んだ商品!! ぜひ皆様のお手元に置いて頂けると嬉しいです。 !!受注受付は2023年1月31日(火)まで!! 日本国内ではコトブキヤショップでしか購入できません! 予約商品以外、店頭に並ぶ・オンラインショップの在庫は少なくなりますので、ぜひご予約をお勧めいたします! ↓↓↓皆様のご予約をお待ちしております↓↓↓ 藤本圭紀×MAマン!特別ムービー公開中 https://youtu.be/O9-kPUNpQFM https://youtu.be/zDp_B8Gzxqo (^◒^)しょーぐん(^◒^) ©Yoshiki Fujimoto