
アリス・ギア・アイギス×創彩少女庭園コラボ 作例紹介「佐伯 リツカ アクトレスVer.」③【工作解説編】
企画の亀山Pです。
前回に引き続きアリス・ギア・アイギスとのコラボ作例をご紹介します。
実は今回の作例自体キャラクター再現のお祭り企画という側面のほかにメーカー受注受付を開始したばかりのドレスアップボディ【M】の使用例という側面があります。
そこで制作途中の画像も用いてプロモーションに利用しようという試みです。
ではまず制作開始時のことを思い出しながら解説していきましょう。
DATE: 2024/5/26
今年は創彩少女庭園のプラモデルが少ない。
しかしライセンス担当のヒゴシの頑張りにより大型コラボが続いている。
前回のBOOKOFFでは暦(20)の作例を制作しモデラーとしてのテンションが上がっていたこともあり今回も頑張ってみようか…
ドレスアップボディの足付け根を加工してノーヴィスのパーツと交換できるサイズにまで小型化する。
なんとか取り付け可能になった。
フォルムを確認。
長い、長すぎる。しかもやたらと細長く感じる。
ノーヴィスの大腿部を切断し幅つめを行ったのにまだ長い。
大腿部側面をすこし整えたり、胴体を取り付けてみる。
そうだ胸部のボリュームを増して縦にだけ長く見えないようにしよう。
DATE: 2024/5/27
腹部のディテールを入れてみる。
ノーヴィスの腹部ディテールを薄く削りとり移植。
へその窪みは最後まで残すので傷つけないように注意しよう。
専用スーツの色分け部分はスジボリでガイドにしてからパテを盛って段落ちモールドにしよう。
DATE: 2024/5/28
進捗を確認する。
足のシルエットは綺麗な気がする。
しかしやはり長い。
だが足を幅つめすると今度は胴が長く見えるかもしれない。
それはリツカ的に絶対にNG。
彼女はすごくプロポーションが良いのだ。
DATE: 2024/6/8
そうか…ドレスアップボディ【M】はまどかの体型に合わせて造形されている。
つまりグラマラスなリツカのプロポーションと比較するとお尻のボリューム感も太もものボリューム感も足りないのだ。
リツカの太ももを使ってやれば…
今度はノーヴィスの大腿部に納まらなかった。
私は強硬手段に出た。
ノーヴィスの太腿を大きくすればいい。
元々なんちゃって作例なのだ。
多少外連味が増すがいいだろう。
太腿の外側を斜め上に延長するシルエットに改修するためガイドになる板を接着してパテを盛ろう。
プラバンがない。
私はランナータグを切り取り接着した。
DATE:2024/6/12
元デザインでは背面はベルト止めになっている。
ここは完全にすべおまの理念に則りアレンジさせてもらおう。
お腹も背中も色気が出てきて楽しくなってきた。
ゲーム画面では後ろから見ることが多い。
ここは妥協できない。
頑張ろう。
私はますますパテを盛った。
段々と表面が滑らかになっていく。左右に引っ張られている感じが出したい。
時間はないが造形に対して妥協してはいけない部分もある。
これでも模型メーカー勤務なのだ。
まさに特盛。
通常業務に加えて帰宅すると毎日作業机の上でリツカが待っている。
私は徐々に加減ができなくなっていた。
この頃になるとアリスギアデザインのアイデカールを制作し貼り付けて完成イメージを作り始めていた。
余談だがAKガーデンの出展準備で星羅のデカールを貼っていたのもこの頃である。
DATE: 2024/6/15
リツカのプロポーションばかりに気を取られており細かなメカパーツを作るのを失念していた。
今回のコラボで一気に注目度が上がるであろうレイブレードの要素である。
これはノーヴィスのナイフから削りだして作ろう。
部分的にプラバンを貼り付けてフォルムを削り出す。
装着シミュレーション。
サイズ感も良い感じだ。
明日はAKガーデンだ。
今日はここまでにして休むことにしよう。
DATE: 2024/6/18
スカートアーマーに着手。
プラバンでラフに形状を作った後にパテ盛りしてラウンドした面を削り出していく。
左右分必要なのでシンメトリーに気を付ける。
完成したらレイブレードリボンと合わせて複製してもらおう。
肩のジョイントのメカディテールを埋めて人間らしさを出していく。
創彩少女庭園の水着版から流用することも考えたが、パフスリーブの肩アーマーを間に挟む都合上、上腕との接続軸が長いノーヴィスにパテ盛りする方を選んだ。
大腿部は大改修しているので膝装甲の面が合わなくなったので高さを増している。
脚の付け根は5/25時点に比べて一回り大きくなった。
大腿部が大きくなったのでラインが崩れないように大きくしたかったのだ。
結局リツカのパーツは使わずにドレスアップボディにパテを盛っている。
この時点で揃っている加工済みパーツを並べてみた。
鎖骨部分はメカディテールを埋め、表面を削って生身に見えるよう加工している。
首のジョイントも鎖骨と同様にメカディテールを削ぎ落している。
そのままでは首が太く感じるので可動軸の根元で切り取り創彩少女庭園のスライド式首ジョイント(YOMI)を移植しています。
サフ吹きして仮組してみました。
フォルムは整い細すぎた最初の印象とは異なって見えます。
作業中の画像は残っていませんが、上腕前腕ともにノーヴィスのメカディテールを削ぎ落してスーツデザインのディテールに合わせてスジボリをしています。
さて、サフを吹いて初めて気づくような表面の凹凸などがたくさんありました。
特に足の付け根は多面体のようになっておりフレッシュを吹いた時に後悔しそうな見た目だったので表面処理をやり直します。
お腹まわりも粗かったのでもう少し頑張ってヤスリ掛けします。
作業の合間に複製したいパーツを原型チームへ渡して倍にしてもらいました。
レイブレードのリボンとスカートアーマー、特盛胸部装甲の数が倍になりました。
レイブレードのリボンは「クリアーレジンで複製しときましたぜぃ」という至極気の利いたアシストがあり思わず「ありがとよ!おやっさん!」と言いたくなる。
DATE: 2024/6/19
ギアも含めて揃ったパーツを一度装着してみた。
どうだろうか?周囲の評価が気になる。
ライセンス担当のヒゴシに画像を送ってみた。
すげー!というコメントに元気をもらい続きを作っていくことにする。
DATE: 2024/6/21
残り時間は少ない。
残されているのは土日のみ。
ここで塗装工程まで終わらせなければ私に未来はない。
「頭部」「リボン」「腰パーツ」「スカートアーマー」にネオジム磁石を埋めていく。
サフを吹いたら明るい色になる部分の下地にホワイトを吹くのだが、連日無茶をしすぎたか…金曜の夜は体力の限界を迎え大人しく眠ることにした。
DATE: 2024/6/22
土日は完全に引き篭もるつもりで朝一に家事をすませて昼前から塗装準備を始める。
サフを吹き下地のホワイトを吹いた胸部パーツが美しい。
艶々している。
この後に残された工程をすべて2日で完遂できるだろうか…
できるだけ効率化するために色を塗る順番をシミュレーションしておこう。
約一か月にわたる作例制作のリアルをお届けしました。
生配信とはまた違った趣で面白いと思ってもらえれば幸いです。
次回は「佐伯 リツカ【アクトレスVer.】④塗装解説編(最終回)」です。
イベントもブログもどうぞ最後までお付き合いくださいませ。
企画/作例制作:亀山P
専用スーツ/ギアデザイン:株式会社ピラミッド / Pyramid, Inc.
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