きなこです^^
本日はなんと、『モノノ怪』の鮮やかな世界観が凝縮された「ARTFX J 薬売り」の企画者、ぶん吉さんにインタビューを敢行しちゃいました!
本当に突撃くらいの勢いでインタビューにいってしまったのにも関わらず、丁寧に応じてくださったぶん吉さんの優しさに感謝です・・・!
それではさっそく、作品や企画のお仕事について気になることを聞いていきましょうヽ(`・ω・)ノ☆
――きなこです。本日はよろしくお願いします!
ぶん吉です。よろしくお願いします。
――『モノノ怪』アニメ放送から暫く経ちますが、どうして今「薬売り」をフィギュアにしようと考えたのでしょうか。
日ごろから、どういった作品を立体化したらお客様に喜んで頂けるかなと考えているのですが、その中で少し前の作品って、有名な作品でも立体化されていないものが意外と多いなとふと思ったんですね。で、自分だったら「好きなキャラクターがようやく出てくれる!」ってなったら嬉しいなと。
そこでチームのメンバーに聞いたり、過去の作品を色々調べたりした中で、当時からとても人気があった「薬売り」にたどり着きました。
――作品やキャラクター人気の高さももちろんですが、”今フィギュア化”となったのはタイミングが良いという判断からでしょうか?
はい。2016年が「モノノ怪」の前身である『怪 〜ayakashi〜』放映からちょうど10年というのが大きかったと思います。今日までコミック展開が続いているということもフィギュア化の決定をするにあたって背中を押してくれました。
――『モノノ怪』のような独特な雰囲気の作品はもともと好きなんでしょうか?
独特な雰囲気の作品が好きというより、和テイストがあるアニメは好きですね。『モノノ怪』は放映時にリアルタイムで見ていたのですが、他で見たことのない世界観や色彩の表現が本当に綺麗だな、と衝撃を受けたことが今でも記憶に残っています。数ある和風作品の中でも唯一無二な作品だと感じていて、皆さんが今なお作品やキャラクターを支持しているのはこういう事なんだろうなと。
――そうですよね。実は私は今回のフィギュア化をきっかけに『モノノ怪』を観たのですが、古さを全く感じませんでした。
それはすごく嬉しいですね!フィギュアからその作品自体に興味を持ってくださるのは企画者冥利に尽きます。
アニメは今見ても綺麗ですし、表現についてはむしろ新しさすら感じさせますよね。たぶんこの作品は20年、30年、40年先もずっとそう感じさせてくれる作品なんだろうなというところが『モノノ怪』の一つの魅力なんだと思います。
―― そんな『モノノ怪』の魅力を見事に表現した「薬売り」ですが、このデザインにした理由を教えて下さい。そもそもこのポーズって作品中にありましたっけ?
いえ、このポーズは作中にないと思います。
普段フィギュアのポーズ案を考えるときは、まずその作品やキャラクターに関係しそうなキーワードを検索をしていきます。それが「かっこいい」なのか「色っぽい」なのか、自分なりにキャラクターのイメージを掴んでから、どんなポーズにするか方向性を決めます。
「薬売り」に関しても同じような形で進めていき、今回は「ミステリアス」なイメージに落ち着いたので、それが表現できるようなポーズ・・・と悶々と考えました(笑)
作り手の好みに拠る部分も大きいのですが、正面から顔がはっきり見えるより、流し目になった方がミステリアスな雰囲気も醸し出せるんじゃないかと。そこから派生して今の座らせたポーズになりました。
――ちなみに他にもポーズ案はいくつかあったりしたのですか?
ありました。最初につかんだイメージ以外も含めて、ポーズ案はいくつかパターンを考えてつくります。どんなものだったかは・・・秘密です(笑)
――残念、ぜひ見てみたかったです・・・! 今回の特徴的なベースと背景はどうやって出来たのでしょうか。
極彩色の印象がとても強い作品ですので、そういった色彩のイメージをフィギュアに取り入れるにはどうしたらいいか、というのはポーズ案を考えているところから課題でした。
和のイメージの強い作品なので「和」をキーワードに色々検索をかけていた中に、日本家屋の丸窓の画像を見たんですね。そこからヒントを得て、「窓…ガラス……ガラスにデザイン入っていたら綺麗だよね!」となり、あのベースと背景ができあがりました。担当のデザイナーさんが『モノノ怪』を好きだったこともあり、とても素敵なデザインに仕上がりました!
――企画者のイメージを集めて、あの素敵な「薬売り」が完成したんですね・・・!次に企画者としてこだわった点を教えて下さい。
やっぱりポーズですかね。
背景との見せ方については、どうしたら「薬売り」を一番かっこよく見せられるかを考えました。
正面からもそうですが、後ろからの見え方も重要だなと。
フィギュアっていろんな角度からキャラクターを楽しめるところが良い点だと思うんですが、今回背景が付いたことでキャラクター本体の後ろが見えづらくなって、メインカット限定みたいになっちゃったんですね。
でもそれじゃ面白くない、どうやったらカッコ良く見せられるのかな・・・と。で、いきついたのがすりガラス風にしたあの背景です。最初は透けない予定だったのですが、「透ける仕様にすることでうっすらキャラが見えるし、逆に自分の好きなシルエットになるやん・・・!」ってなりました(笑)
実際に画像を公開してからも、後ろからの画像についてお客様からの反応がとてもあったので、すごく嬉しかったですね。
――企画者として今回「薬売り」を作るにあたって、苦労した点があれば教えてください。
こだわった点と深く関わってくるのですが、ベース部分を作るのに苦労しました。
ベースの幅を短めにした方が背景が見えやすくなったり、枠が太すぎると顔が隠れてしまったり、そもそも「薬売り」に対してどのくらいの大きさが適正なのかなど・・・微調整が多くありました。
原型ができた段階でも、煙管に合わせて煙の位置をデザイナーさんに修正していただいたり、本体との調整も多く苦労した点です。
――見えない苦労があったんですね。
そうなんです。実は色々試行錯誤してあの形になっていたりします。
――ありがとうございます。最後にファンの皆さまにメッセージをどうぞ!
今回のフィギュアが皆さまの笑顔を作れていたら、企画者としてこの上ない幸せです。
原型師さん、フィニッシャーさん、デザイナーさん、その他多くの人の手によって、今回の「薬売り」というフィギュアができました。皆さまの思っている『モノノ怪』の世界観、「薬売り」というキャラクターの魅力をしっかりお伝えできていれば良いなと思います。
お手元に届いた際は、末永く楽しんで頂ければ嬉しいです!
蜷川ヤエコさんの鮮やかなイラストが素敵な書影!『月刊コミックゼノン』さんで連載中の「モノノ怪 座敷童子」の新刊も好評発売中です。
■製品情報
――皆々様の真と理 お聞かせ願いたく候
2007年にアニメが放映され、独特の世界観と映像美でファンを魅了した『モノノ怪』よりモノノ怪を斬る退魔の剣を携えた、素性不明の主人公「薬売り」が『ARTFX J』シリーズに登場です。
背景の素材はアクリルを使用し、光を当てることで様々な楽しみ方が可能です。
壽屋から世界に向けて発信する『ARTFX J』シリーズの真骨頂!
『モノノ怪』フィギュアの決定版として是非お手に取ってお楽しみください。
また、コトブキヤショップ(秋葉原館、大阪日本橋、オンラインショップ)限定特典として、TVアニメのキャラクターデザインを務めた橋本敬史氏による描き下ろしイラストを使用したA3色紙をプレゼントしています。
■コトブキヤオンラインショップ■
©モノノ怪製作委員会